2018 Fiscal Year Annual Research Report
HOIL-1Lによる細胞死制御機構と生理意義の解明
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17K15594
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 宏明 京都大学, 医学研究科, 助教 (90738006)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 細胞死 / LUBAC / 直鎖状ユビキチン鎖 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでにHOIL-1Lのユビキチンリガーゼ活性がLUBACの直鎖生成活性を抑制することで、細胞死が亢進することを見出しており、そのメカニズム解析を行った。HOIL-1LのE3活性を消失させるとHOIL-1L自身のユビキチン化が消失したことから、HOIL-1LがLUBAC自身をユビキチン化することを見出した。またLUBAC自身のユビキチン化がLUBACの直鎖生成活性を制御するメカニズムを探索した。これまでに直鎖を特異的に切断する脱ユビキチン化酵素であるOTULINを欠損すると、LUBAC自身が顕著に直鎖化され、LUBAC自身の機能が低下することが報告されている。LUBACはユビキチンを認識し、直鎖を形成するので、HOIL-1LによってLUBACに付加されたユビキチンに直鎖が付加され、その結果LUBACの活性化が減弱するか解析を行った。そのためにCRISPR/Cas9システムでOTULIN欠損細胞を樹立した。OTULIN欠損細胞ではLUBACの活性化が減弱し、細胞死が亢進したが、HOIL-1Lのユビキチンリガーゼ変異をもつOTULIN欠損細胞では細胞死が顕著に抑制されることを見出した。またHOIL-1Lのユビキチンリガーゼ活性を消失させたマウスの解析を行い、HOIL-1Lユビキチンリガーゼ変異マウスでは組織全体で直鎖量が増大し、LPS+D-Galによる急性肝炎に耐性であることを見出した。またSHARPINが欠損することで慢性皮膚炎を呈するcpdmマウスとの交配を行ったところ、皮膚炎が顕著に改善することを見出した。これらの解析から細胞、マウスレベルでHOIL-1LによるLUBAC制御メカニズムの重要性を示した。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Cooperative domain formation by homologous motifs in HOIL-1L and SHARPIN plays crucial roles in LUBAC stabilization.2018
Author(s)
1.Fujita H, Tokunaga A, Shimizu S, Whiting AL, Aguilar-Alonso F, Takagi K, Walinda E, Sasaki Y, Shimokawa T, Mizushima T, Ohki I, Ariyoshi M, Tochio H, Bernal F, Shirakawa M, and Iwai K.,
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Journal Title
Cell reports
Volume: 23(4)
Pages: 1192-1204
DOI
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