2018 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanistic elucidation of angiogenesis mediated by Tspan18
Project/Area Number |
17K15625
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田井 育江 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (90749508)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 血管内皮細胞 / shedding / angiogenesis / Tetraspanin / Tspan18 / VEGFR2 / メタロプロテアーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
血管内皮特異的Tspan18KOマウスが血管形成遅延の表現型を示す機序解明のため、新規に同定したTspan18結合因子である”VEGFR2の細胞質ドメイン側断片”の解析を進めた。 VEGFR2の130kDaと75kDaの断片の産生機構を解析するため、HUVECをTAPI-1(メタロプロテアーゼ阻害剤)で処理したところ、処理群では75kDa断片のタンパク量は変わらず、130kDa断片が減少していた。このことから、130kDa断片の産生にはメタロプロテアーゼの関与が示唆された。また、PMA(shedding誘導剤)処理によって全長VEGFR2が減少し、リン酸化された全長VEGFR2および130kDa断片も失われた。HUVECをDAPT(γ-セクレターゼ阻害剤)処理により130kDa断片が蓄積したことから、同断片はγ-セクレターゼの基質であることが示唆された。また、40kDa付近に新規断片も検出されたが、この存在量はDAPT処理の影響を受けず、γ-セクレターゼが産生したものではないと考えられた。 両断片の生成・分解とTspan18の関係性について、Tspan18をノックダウン(KD)したHUVECを用いて解析した。対照群では定常時の130kDa断片が75kDa断片より多かったが、VEGF添加後にこれが逆転しリン酸化全長VEGFR2が速やかに増加した後、減少した。一方、Tspan18をKDした群では対照群より定常時の130kDa断片が多く、VEGF添加後の75kDa断片の増加スピードが遅く、リン酸化全長VEGFR2の増加とその後の減少も遅延した。 Tspan18は、VEGFR2の全長あるいは130kDa断片からの75kDa断片へのsheddingを促進する働きを持ち、このsheddingの過程が、VEGFを受容した際のVEGFR2のリン酸化の増強および収束に関与していることが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] TAK1 Prevents Endothelial Apoptosis and Maintains Vascular Integrity.2019
Author(s)
Naito H, Iba T, Wakabayashi T, Tai-Nagara I, Suehiro JI, Jia W, Eino D, Sakimoto S, Muramatsu F, Kidoya H, Sakurai H, Satoh T, Akira S, Kubota Y, Takakura N.
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Journal Title
Dev Cell.
Volume: 48(2)
Pages: 151-166
DOI
Peer Reviewed
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