2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of genes involved in the evolution of de novo colorectal cancer using next-generation sequencer
Project/Area Number |
17K15670
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
神山 勇太 昭和大学, 医学部, 助教 (40621719)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 陥凹型大腸癌 / 遺伝子変異 / 次世代シーケンサー / コピー数変異 |
Outline of Annual Research Achievements |
大腸のInterval Cancerの責任病変として陥凹型早期癌が重要視されている。陥凹型大腸癌は従来報告されているadenoma-carcinoma sequenceとは異なり、KRAS陰性が特徴とされている。また、浸潤能の高さ、adenoma成分を有さないという特徴を持っており、世界的に注目されてきている。 今回、我々は、陥凹型早期大腸癌19症例に対し、Whole exome sequenceおよびRNA sequenceを行い、隆起型早期大腸癌8症例と比較し、遺伝子変異およびcopy数変異、遺伝子発現の変化を調べ、遺伝子学的特徴を明らかにした。 既存の報告通り、KRAS変異は少なく、一方で、染色体copy数増幅が多いという結果が得られた。特に、13番染色体のcopy数変異は隆起型に比べ、優位に多く見られた。また、RNAの発現に関しては、上皮間葉転換、血管新生関連の遺伝子発現が高く、陥凹型大腸癌の転移しやすさ、脈管侵襲陽性率の高さの原因となっている可能性が示唆された。 これまで大腸癌発癌の多くは、adenoma-carcinoma sequenceによるものが多いと考えられたが、KRAS変異を認めない大腸癌の一部は陥凹型大腸癌由来である可能性が考えられた。 今後、さらなる症例の集積および遺伝子解析を進め、更に陥凹型のオルガノイドなどを作成することで、陥凹型大腸癌の特徴および悪性度の高さの原因を追求していきたいと考えている。
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Research Products
(2 results)