2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the diversity on virus assembly and budding
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17K15702
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
浦田 秀造 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (20614449)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アレナウイルス / 粒子形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではアレナウイルスのZタンパク質による粒子産生に関わる宿主因子の解析を行うべく、Rabタンパク質群に着目して研究を開始した。Rabタンパク質はタンパク質の細胞内輸送に関与することが知られている。 そこでまず始めに、免疫染色法を用いて、ラッサウイルスZタンパク質・リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)のZタンパク質、フニンウイルスのZタンパク質を293T細胞に過剰発現させ、内在性のRabタンパク質群との共局在の有無を観察した。その結果、全てのZタンパク質とRab11aが共局在を示した。しかし、ラッサウイルスZやフニンウイルスZの過剰発現とともにRab11aに対するsiRNAを処理したところ、それぞれのZタンパク質の細胞内発現が減少することが明らかとなった。一方、Rab11aに対するsiRNAを処理した細胞においてLCMVを感染させたところ、コントロール処理した細胞と比較してウイルスの産生量が有意に上昇した。これに加えて、感染24時間後に細胞を固定し、LCMVのNPに対する抗体で染色したところ、NPの発現量もRab11aに対するsiRNA処理したものはコントロール処理した細胞と比較して優位に上昇していることが明らかとなった。このことはRab11aがウイルスの増殖を負に制御することを示唆するが詳細な解析は今後行う。 以上の結果から、Rab11aがアレナウイルス、特にLCMVの増殖に関与していることが示唆された。今後は更なる詳細な解析を進める予定である。
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