2017 Fiscal Year Annual Research Report
中枢炎症の再発に重要な長期生存型活性化モノサイトの生存因子の同定と分子機構解析
Project/Area Number |
17K15712
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
有馬 康伸 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教 (70724748)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 多発性硬化症 / 活性化モノサイト / 神経活性化 / ゲートウェイ反射 |
Outline of Annual Research Achievements |
多発性硬化症は、多くの患者において再発・寛解を繰り返すが、再発が生じる分子機構については未だに詳細が明らかとなっていない。これまでに我々は局所神経活性化が特異的な血管に作用することで免疫細胞の侵入口が形成され、中枢神経系での炎症が惹起されることを明らかとし、ゲートウェイ反射と命名した。多くの患者が再発時に疼痛を伴うことに着目し、疼痛の病態への寄与を解析した結果、疼痛に伴う過剰な神経活性化が病態の再発に寄与することを明らかにした。さらに病態初発時に中枢神経系に侵入した末梢由来ミエロイド系細胞が、疼痛刺激に伴うEAEの再発に重要であることも明らかとなった。このCD11b+MHCII highミエロイド系細胞を除去するとEAE再発は誘導されないことから、この細胞を標的とした治療法の開発が期待できる。CD11b+MHCII high細胞は、CNS内で長期に生存するため、その生存維持機構について本研究で解析を行った。RNA seqとフローサイトメトリーによって、ミクログリアで発現が低く、CD11b+MHCII high細胞で発現の高い細胞表面タンパク質を同定した。その中和抗体の投与を行ったところ、CD11b+MHCII high細胞の数が有意に減少した。反対に、そのリガンドを投与したところ抗アポトーシスタンパクBcl-xLの発現上昇を伴うCD11b+MHCII high細胞数の増加を確認した。
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[Journal Article] Brain micro-inflammation at specific vessels dysregulates organ-homeostasis via the activation of a new neural circuit.2017
Author(s)
Arima, Y., T. Ohki, N. Nishikawa, K. Higuchi, M. Ota, Y. Tanaka, J. Nio-Kobayashi, M. Elfeky, R. Sakai, Y. Mori, T. Kawamoto, A. Stofkova, Y. Sakashita, Y. Morimoto, M. Kuwatani, T. Iwanaga, Y. Yoshioka, N. Sakamoto, A. Yoshimura, M. Takiguchi, S. Sakoda, M. Prinz, D. Kamimura, M. Murakami
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Journal Title
eLife
Volume: 6
Pages: e25517
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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