2021 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism of S-palmitoylation of TRAF5 in T cells and its physiological significance
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17K15713
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
林 隆也 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特任講師 (10624851)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | S-パルミトイル化 / Zdhhc分子群 / TRAF5 |
Outline of Annual Research Achievements |
TNF receptor-associated factor 5(TRAF5)がIL-6受容体ヘテロ二量体のgp130との結合に必要なモチーフとしてTRAF5結合モチーフ(SXXE-X8-EEXXED)を発見し、このモチーフをもつ他の分子としてDHHCファミリーパルミトイルアシル転移酵素群(PATs)の一つであるZdhhc15をデータベース解析にて見出した。免疫沈降法にて野生型Zdhhc15とTRAF5の結合が確認されたため、Zdhhc15のC末端側のTRAF5結合モチーフを欠く変異体またはTRAF5結合モチーフ中のグルタミン酸及びアスパラギン酸をアラニンに置換した変異体を発現させてTRAF5結合能の変化をそれぞれ検討した結果、両変異体ともに野生型Zdhhc15と同等のTRAF5結合を示し、TRAF5-Zdhhc15結合はTRAF5結合モチーフを介さないことが明らかになった。一方で、TRAF5のN末端側がS-パルミトイル化される事をacyl-biotinyl exchange (ABE)法により見出し、これを担うPATsを検討する目的で正常マウスT細胞におけるZdhhc分子群のmRNA発現レベルの解析を行った結果、Zdhhc18を筆頭にZdhhc5,6,7,20の発現レベルが高い事が分かった。それぞれのZdhhc分子とTRAF5との共発現下におけるS-パルミトイル化レベルの変化を免疫沈降ABE法により検討した結果、再現性をもってTRAF5のS-パルミトイル化レベルを増減させるものは認められなかった。また、PATsのT細胞における機能を検討するため、高発現していたZdhhc18をT細胞ハイブリドーマでノックダウンを行いその影響を検討したが、T細胞抗原受容体に対する特異的抗原ペプチド刺激におけるIL-2産生能においてZdhhc18発現低下は有意な変化を引き起こさなかった。
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