2017 Fiscal Year Research-status Report
遺伝性血管性浮腫における線溶凝固系の異常の病態解明と早期診断・治療を目指す研究
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17K15783
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
本田 大介 順天堂大学, 医学部, 助教 (50790094)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 遺伝性血管性浮腫 / 線溶系 / 凝固系 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在のところ、当院に通院するすでに確定診断が得られている遺伝性血管性浮腫患者の非発作時の血液検体と、発作時の血液検体を合わせて20検体ほど採取完了している。いずれも当院受診時に血液採取し、線溶系・凝固系を中心とした各種項目の測定を行い、結果が得られている(D-dimer、プロトロンビンフラグメントF1+2、プロトロンビン時間、活性化部分トロンボプラスチン時間、トロンボテスト、へパプラスチンテスト、活性化全血凝固時間、フィブリノゲン、第VIII因子、第IX因子、第XIII因子、アンチトロンビンIII、トロンビン・アンチトロンビンIII複合体、フィブリノペプチドA、可溶性フィブリンモノマー複合体、可溶性フィブリン、プロテインC、プロテインS、ユーグロブリン溶解時間、フィブリノゲン/フィブリン分解産物、プラスミノゲン、α2-プラスミンインヒビター、プラスミン・α2-プラスミンインヒビター複合体、プラスミノゲンアクチベーターインヒビター1、t-PA-PAI-1複合体、トロンボモジュリン、血清補体価、C3、C4、C1-インアクチベーター活性、軽カルシウムイオン、末梢血液一般)。また、発作時の発作部位や、重症度、発作頻度、発作のトリガーなどの臨床症状を詳細に病歴を聴取し、記録し保存している。これら、血液検査データと臨床症状のデータを比較検討しながら、さらなる検体数の増加を目指している状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝性血管性浮腫発作時の検体採取については、発作を予知することができない点から、採取できる検体を予め詳細に予想することは難しいが、当初想定していた予想通り、概ね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、目標とする検体採取数に到達したら、それまでに逐次得られている血液検体の測定結果を、臨床情報を交えながらすべて比較検討し、統計学的に集計する。これにより得られる結果を、遺伝性血管性浮腫において認められる線溶凝固系異常の病態を解明する一助となり得るか評価し、適切な学会で成果を発表し、論文化することを目標とする。
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Causes of Carryover |
当初予定していた検査費用よりも少ない経費使用となっているが、今後引き続き検体測定を行う予定であり、十分な検体数を検査するために必要な額であり、次年度使用額として妥当である。
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