2018 Fiscal Year Research-status Report
頭頸部がんにおける予後予測可能な革新的放射線治療支援システムの開発
Project/Area Number |
17K15808
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
亀澤 秀美 帝京大学, 福岡医療技術学部, 講師 (50759503)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 予後予測 / Radiomics / 深層学習 / 医学物理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、頭頸部がん患者の症例を利用し、画像特徴量と臨床データ、放射線治療法、放射線治療後の予後情報を結び付け深層学習を行うことで、予後予測可能な革新的放射線治療支援システムを開発することである。 2018年度は九州大学の倫理審査委員会許可の元で耳下腺癌症例を使用した。耳下腺癌は穿刺細胞診にて悪性度を判定するがその判定精度にはばらつきがあることが知られており、術中の組織診でなければ判定が難しい。本年度は手術前の磁気共鳴(MR)画像を用い、画像から悪性度推定可能かを検討した。昨年度開発した画像特徴量計算プログラムにより各症例のMR画像から486種類画像特徴量を算出した。また、それらの特徴量と耳下腺癌の悪性度の高低を関連づける解析を行った。本解析では486種類の特徴量から特徴選択手法の一つであるLeast absolute shrinkage and selection operator(LASSO)回帰を用いて悪性度推定に関連性の高い特徴量のみを抽出した。その後、主要な機械学習手法(ロジスティック回帰、k-NN、ランダムフォレスト、サポートベクターマシン、人工ニューラルネットワーク)を用い、それぞれ耳下腺癌の悪性度を推定した。その中ではサポートベクターマシンが90%という高い精度で推定できることが明らかとなった。なお、本研究結果はRSNA2018やIFMIA2019の国際学会において発表した。 2019年度はさまざまな深層学習手法を用いた耳下腺癌の悪性度推定を検討する予定である。また、従来の手法と深層学習に基づく手法を比較する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
さまざまな機械学習手法を用いたRadiomicsに基づく耳下腺癌の悪性度推定について高い推定精度が得られているため、本研究はおおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、耳下腺癌症例の悪性度推定にさまざまな深層学習手法を応用し、予測精度向上に試みる予定である。また、他の頭頸部癌症例について拡張していく予定である。
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Causes of Carryover |
価格変動などによりわずかながら次年度使用額が生じた。
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