2018 Fiscal Year Research-status Report
Incidence and risk factors of phlebitis and complications due to peripheral venous catheter in critically ill patients -AMOR-VENOUS study-
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17K15870
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Research Institution | Kameda College of Health Sciences |
Principal Investigator |
安田 英人 亀田医療大学, 総合研究所, 客員研究員 (80751924)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 静脈炎 / 末梢静脈カテーテル / 血管内留置カテーテル / カテーテル関連血流感染症 / リスク因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、重症患者管理における末梢静脈カテーテル関連静脈炎の発生頻度とそのリスク因子を検討することにある。 本研究は当初の予定通り、2018年1月1日から3月31日までの3ヶ月間に患者登録を行い、その期間にICUに入室した患者に対して挿入された血管内カテーテルの情報と投与薬剤の情報を収集した。参加施設は本邦の22施設23ICUであり、患者登録数は3365名、登録カテーテル数は現在データ登録およびデータクリーニング中であるが、おおよそ7000本の末梢静脈カテーテルが登録された。その他、中心静脈カテーテル、動脈カテーテル、肺動脈カテーテル、透析カテーテル、末梢挿入型中心静脈カテーテルの情報も収集し、それらを合わせて約3000本のカテーテル情報および投与薬剤情報を収集した。当初サンプルサイズとして予定していた症例数は5500本の末梢静脈カテーテルであり、十分数のサンプルが得られた結果となった。 重症患者を対象としたサンプル数をこれだけ多く収集した研究報告はこれまでになく、primary outcomeである静脈炎やカテーテル関連合併症の発生頻度の疫学を提示することができるだけでなく、重症患者における血管内カテーテル挿入の疫学や、投与薬剤の疫学などの追加解析も可能となるデータベース作成が可能となる。 また、収集した薬剤情報は単に投与の有無を収集しただけでなく、濃度・速度・期間の情報も収集し、薬剤投与を3次元で捉えることが可能となるデータベース作成が可能であり、今後の重症患者における薬剤投与と予後の関係などの解析にも役立てることができると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の予定では、本研究の患者登録期間は2018年1月-3月であり、その後半年間かけて薬剤情報入力、データクリーニングを行い、残りの半年で統計解析および論文執筆を行う予定であった。 患者登録は予定通りの期間である2018年1月1日から3月31日までの3ヶ月間で予定通りのサンプル数を集めることができた。しかし、各施設からのカテーテル情報入力が思うように進まず、かつ、各施設から主幹施設に送られてくる薬剤情報、そしてそれらをREDCapへ入力する作業に大幅な遅れを来たし、現在のところ、予定数の約半数の薬剤情報入力が完了している状況である。 この遅延の理由は登録すべき薬剤情報が大量であり、当初予定していた分量を超えていたため入力に時間がかかってしまっていることにあると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の現在までの進捗状況の項目で記載したが、現在は各施設から主幹施設に送られてきた各カテーテルから投与された薬剤情報をRECapへ入力している最中であるが、大幅な遅れをきたしている。現在は研究計画を見直し、REDCapへの入力担当者の数を増やすことにより2019年8月31日までに残りの症例数の登録を完了させる予定としている。 REDCapへのデータ入力後にはそのデータのクリーニング作業およびデータ固定、そして統計解析後に論文執筆・投稿を予定している。 データクリーニングに1ヶ月を要する予定であり、2019年9月末にはクリーニングを終了する予定である。 その後2019年10月末までに統計解析を終了する予定とする。 2019年11月-12月で論文執筆を行い、2020年1月にはジャーナルに投稿する予定としている。
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Causes of Carryover |
本研究は大阪市立大学が学外に有償提供しているREDCapを利用してデータ登録を行なっている。現時点で登録すべき薬剤情報が残っているために、引き続きREDCapを利用してデータ登録を行う必要性があるために次年度に使用額が生じる結果となった。
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