2018 Fiscal Year Research-status Report
microRNAを使用した拘束ストレスとカテコールアミンの心筋障害マーカーの確立
Project/Area Number |
17K15885
|
Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
細谷 直 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 法医学, 助教 (40782529)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | microRNA / 拘束性ストレス / イソプロテレノール / 心臓 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究途中でRT-PCRを行うための機器に故障があったため約半年間の研究進行の停滞があった。 昨年度に行ったラットへのイソプロテレノール投与後1時間での心臓内microRNA発現量を比較するための次世代シークエンサーの結果について、リアルタイムPCRを行うことで発現量の確認を行った。その結果、miR-451-5p, miR-490-3pに有意な発現低下があり、miR-27b-3pはそれに対して有意に増加していた。この結果は前述の次世代シークエンスの結果と一致していた。またイソプロテレノールの投与量によっても発現が変化するmicroRNAが異なることを見出した。ただしmiR-22, -144, 181b, -499, 450bについてはRT-PCRでは優位差が確認できなかった。 同時にHE染色、PTAH染色で組織学的な検査を行ったが、心筋壊死等の光学顕微鏡で確認できる異状は発見できなかった。血中トロポニンIはイソプロテレノール0.1mg/kg投与では変化がないが、10mg/kg投与時には有意に増加していた。 これらの成果については日本法医学会で発表する予定である。 またβ刺激薬と拘束性ストレスとの関連性についてmicroRNA発現量を比較するための動物実験を行い、以後の実験を進めるための試料を採取した。次年度にはこの試料を用いて次世代シークエンスおよびRT-PCRによる発現量の確認と行い、拘束性ストレスが心臓microRNA発現に与える影響について研究を行う。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
実験結果の確認に必要なRT-PCR用の機器が故障し、その復旧に約半年掛かった為、その分だけ実験の進行が停滞した。
|
Strategy for Future Research Activity |
機器故障の影響を受け進行が遅れているが、その時間で次の実験準備を行ったため、来年度はRT-PCRでの確認作業と拘束ストレスの作用についての次世代シークエンスを平行して行う予定である。 またイソプロテレノールによる心臓内microRNA変動について論文執筆中であり、来年度内の採択を目指す。
|
Causes of Carryover |
機器の故障によって研究進行が停滞したため。
|