2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a Risk Assessment Tool for Predicting Recurrent Non-cardiac Syncope by Using Three-dimensional Echocardiography and Transcranial Doppler Ultrasonography
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17K15904
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Research Institution | Japan Organization of Occupational Health and Safety |
Principal Investigator |
植地 貴弘 独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院(臨床病態研究センター), 臨床病態研究センター, 医長 (30725487)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 経頭蓋ドップラー検査 / 3次元経胸壁心臓超音波検査 / 非心原性失神 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】我々は、失神の発症メカニズムを解明するために、一回心拍出量と脳血管自己調整能が失神に及ぼす影響を調査した。【対象と方法】杏林大学医学部付属病院の救急外来を受診した一過性意識障害の患者のうち、失神フォロー外来にて非心原性失神と診断された180名の患者を対象とし、経頭蓋ドップラー(TCD)検査(120名)と3次元経胸壁心エコー(3DTTE)検査(34名)を行った。TCD検査では中大脳動脈の平均脳血流速度(MCAVmean)、Resistance Index(RI)、Pulsatility Index(PI)、脳血管コンダクタンス(CVCi)、脳血管レジスタンス(CVRi)を評価し、3DTTE検査では、拡張期/収縮期左室容量(EDV/ESV)、1回心拍出量(SV)、左室駆出率(EF)、心筋重量(Mass)、Systolic Dyssynchrony Index(SDI)、Global longitudinal strain(GLS)、Global circumferential strain(GCS)、Twist、Torsionを評価した。【結果】TCD検査を行い、年齢・性別・BMIを調整因子とした多変量解析の非心原性失神再発のオッズ比はMCAVmean 0.98(p=0.43)、RI 7.56x1016 (p=0.044)、PI 4.24x10-7 (p=0.043)、CVCi 5.52(p=0.45)、CVRi 1.77(p=0.30)であった。3DTTE検査を行い、年齢・性別・BMIを調整因子とした多変量解析の非心原性失神再発のオッズ比はEDV 128(p=0.66)、ESV 0.008(p=0.66)、SV 0.075(p=0.66)、EF 1.13(p=0.67)、Mass 0.98 (p=0.68)、SDI 1.53 (p=0.18)、GLS 1.03(p=0.90)、GCS 0.97 (p=0.85)、Twist 0.79 (p=0.60)、Torsion 4.61 (p=0.66)であった。【結論】失神の再発には3次元エコーで得られた心機能の各種指標は影響を与えていなかったが、TCD検査で得られた、RIの上昇とPIの低下は有意に再発に影響していることが明らかとなった。
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