2021 Fiscal Year Annual Research Report
Feasibility study of precision medicine for pancreatic cancer using comprehensive genetic testing
Project/Area Number |
17K15910
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
林 秀幸 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (60787810)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 膵がん / プレシジョンメディシン / ゲノム解析 / 個別化治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は北海道大学における膵がん外科切除例(約100症例)を対象に、研究代表者が作成した膵がん個別化治療オリジナルパネルを用いたターゲットシークエンス解析を開始した。また次世代のクリニカルシークエンス手法として全エクソン解析に注目し、膵がんクリニカルシークエンスにおける全エクソン解析の標準化を行い、一般に実臨床での全エクソン解析の実施が困難と考えられる膵がんにおいても、高いシークエンス成功率が得られる全エクソン解析手法の確立に成功した。今後同研究は研究代表者が新たに獲得した研究課題「膵がんにおける全エクソン解析の臨床実装とゲノム情報を用いた次世代治療戦略の開発」(2021年度 若手研究)で継続して行う。 またがんプレシジョンメディシンにおける高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)の検出法に関し、次世代シーケンシング法(NGS法)を用いたがんゲノムプロファイリング検査(CGP検査)とPCR法を用いたMSI検査の両者を実施した固形がん患者80例を対象に、両検査法の臨床的有用性につき検討し、陽性一致率100%、陰性一致率98.7%の結果が得られた。MSI-Hの検出法に関し、PCR-based検査であっても必要検体量はNGS-based検査とほぼ同量であることから、特に遺伝子検査用の検体採取が困難な膵がんなどのがん種を対象とした場合、MSI評価はCGP検査で代用が可能であることを英文誌に責任著者で報告した(Shimozaki K, Hayashi H, et al.: Sci Rep 2021;11:20003.)。 その他、膵がんにおけるリキッドバイオプシー検査に関する総説を和文誌(膵臓37:14-21, 2022)、膵・胆道がんプレシジョンメディシンに関する総説を和文誌(胆と膵 42(臨時増刊特大号):1233-1240, 2021)にそれぞれ筆頭著者で報告した。
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Research Products
(3 results)