2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of cancer evolution mechanism via exosomal microRNA and RNA binding protein
Project/Area Number |
17K15913
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
後藤 拓磨 旭川医科大学, 医学部, 助教 (50646007)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | micro RNA / 膵臓癌 / 胆道癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに明らかにした膵癌・膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)で変動する血清Exosome中microRNA(ExmiR)を参考に,十二指腸液のExmiRsを解析し,血清とは異なる変動を確認することにより,ExmiRの体内動態の一端を示した.同定したmiRsの非癌細胞と癌細胞およびExosomeにおける発現の比較を行い,腫瘍促進miRは癌細胞内で,逆に腫瘍抑制miRはExosome内で,発現が亢進していることを明らかにした.この腫瘍抑制miRの過剰発現にて,癌細胞の増殖抑制をきたすことを確認するとともに,miRがExosome自体の分泌促進に関与する可能性も示した. 腫瘍増殖に関連するRNA結合蛋白(RBP)の癌細胞における有意な発現亢進を確認のうえ,20種類ほどのRBPを発現抑制することで,胆膵癌・IPMNで有意に腫瘍増殖を抑制する複数のRBPを明らかにした.同定したRBPの発現抑制は,癌増殖を抑制するとともに,腫瘍促進および抑制miRの発現にも変化をきたし,さらにこのmiRの変化は癌とIPMNにおいて異なることも確認した.また同定したRBPのひとつを発現抑制することにより,癌細胞内で他のRBPの発現抑制もきたしており,RBP同士が相互作用する可能性も示された. Binding assayにて癌増殖に関与するRBP(RBP X)にBindingするmRNAやmiRを複数同定した.すでに明らかにした腫瘍促進および抑制miRのRBP Xに対する結合も確認したが,有意な結合は認めなかった. 複数のExosome分泌抑制薬に濃度勾配をつけて抑制効果を確認し,ELISAにて最も効果の高い試薬と濃度を明らかにし,Exosome分泌抑制により腫瘍促進および抑制ExmiRsの発現も抑制されることを確認した.
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