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2017 Fiscal Year Research-status Report

肝癌におけるCTGFの意義の解明と新規治療の開発

Research Project

Project/Area Number 17K15943
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

牧野 祐紀  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60771334)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2019-03-31
KeywordsCTGF / 肝細胞癌
Outline of Annual Research Achievements

細胞株を用いた解析においては、各種肝癌細胞株(HepG2, Huh7, HLF, Alex, Hep3B)においてCTGFの発現量を比較したところ、HepG2が最も高発現であり、Alexが最も低発現であった。そこでAlexに対しCTGFのリコンビナントタンパクを添加し、細胞増殖能の変化について検討したが、CTGFを添加しても増殖能に変化は認めなかった。さらにAlexに対しCTGF発現プラスミドを導入してCTGF強制発現株を作成した。強制発現株の増殖能についてin vitroおよびxenograftモデルを用いて検討したが、コントロール細胞と比較し差を認めなかった。またHepG2に対しsiRNAを用いてCTGFの発現を抑制したが、増殖能に変化は認めなかった。
モデルマウスを用いた解析においては、交配により肝細胞特異的CTGF欠損KrasG12Dマウス(Alb-Cre KrasG12D CTGF fl/fl)を作成した。8か月齢での解析を予定しており、現在解析をすすめている。また3か月齢のKrasG12Dマウスに対してCTGF中和抗体の投与を開始しており、8か月齢での表現型について平成30年度に解析する予定である。また8か月齢時点において発癌を認めたKrasG12Dマウスに対しCTGF中和抗体を投与し、経時的にCTを撮像し腫瘍増殖を評価する予定としているが、交配によりKrasG12Dマウスの作成は完了しており、平成30年度に中和抗体の投与および解析を行う予定としている。
臨床試料を用いた解析においては、ヒト肝細胞癌切除試料を用いて癌部・非癌部におけるCTGFの遺伝子発現を比較した。その結果癌部では非癌部に比しCTGFの発現が上昇しており、CTGFを高発現する肝癌は臨床的悪性度が高いことが明らかとなった。今後はCTGFの発現量と予後との関連について解析を進めていく予定としている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

細胞株を用いた解析においては、各種肝癌細胞株においてCTGFの発現量を評価し、発現抑制や強制発現の実験系に用いる細胞を決定し、解析を開始した。CTGFの発現変化が細胞増殖に及ぼす影響については平成29年度にin vitroの検討、平成30年度にxenograftモデルで評価する予定としていたが、強制発現株の作成が順調に進んだため、xenograftモデルでの解析は平成29年度に前倒しして実施可能であった。ただしCTGFのshRNA導入細胞の作成は完了しておらず、平成30年度に引き続き継続する。
モデルマウスを用いた解析においては、肝細胞特異的CTGF欠損KrasG12Dマウスおよび中和抗体投与予定のKrasG12Dマウスのいずれも作成済であり、平成29年度の予定は達成している。
臨床試料を用いた解析においても、肝細胞癌切除検体の癌部・非癌部の遺伝子発現の評価は完了しおり、平成29年度の予定は達成している。

Strategy for Future Research Activity

細胞株を用いた解析においては、CTGFが肝星細胞に及ぼす影響については未解析であるため、in vitroでの検討を行う。また平成29年度に作成した強制発現株を用いて肝星細胞と共培養・混合し、in vitroおよびxenograftモデルを用いて増殖能の変化について検討する。さらにHepG2にCTGF shRNAを導入し、肝星細胞との共培養・混合による増殖能の変化について検討する。また肝癌細胞と肝星細胞の共培養・混合下においてCTGF中和抗体を投与し、CTGF中和抗体が肝癌細胞と肝星細胞の腫瘍-間質反応に及ぼす影響について検討する。
モデルマウスを用いた解析においては、肝細胞特異的CTGF欠損KrasG12Dマウスおよび中和抗体投与KrasG12Dマウスの表現型解析をすすめる。またCTGFが肝再生に及ぼす影響について検討するため、CTGF欠損マウスに対し部分肝切除モデルを行い、肝再生能の評価を行う。
臨床試料を用いた解析においては、CTGFの発現量と肝切除術後の予後との関連について解析をすすめる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2017

All Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] 肝癌に対するCTGFを標的とした抗体療法の可能性2017

    • Author(s)
      牧野祐紀 疋田隼人 竹原徹郎
    • Organizer
      第21回日本肝臓学会大会
  • [Presentation] 肝線維化および肝癌進展抑制を目指したCTGFを標的とする新規治療の可能性2017

    • Author(s)
      牧野祐紀 小玉尚宏 竹原徹郎
    • Organizer
      第53回日本肝臓学会総会
  • [Presentation] Promoting effect of connective tissue growth factor (CTGF) in hepatocellular carcinoma via the interaction with hepatic stellate cells and potential of anti-CTGF neutralizing antibody therapy.2017

    • Author(s)
      Yuki Makino, Hayato Hikita, Takahiro Kodama, Minoru Shigekawa, Yugo Kai, Yasutoshi Nozaki, Tasuku Nakabori, Yoshinobu Saito, Ryotaro Sakamori, Tomohide Tatsumi, Tetsuo Takehara
    • Organizer
      AASLD
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2018-12-17  

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