2017 Fiscal Year Research-status Report
抗癌剤耐性胆膵癌における耐性獲得機序の解明とREIC遺伝子治療の有効性の検討
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17K15946
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
内田 大輔 岡山大学, 大学病院, 医員 (50749215)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 遺伝子治療 / 抗癌剤耐性 / REIC/DKK3 |
Outline of Annual Research Achievements |
REIC/Dkk-3遺伝子(以下REIC)は、様々な固形癌において発現が低下しており、REIC遺伝子を強制発現させることにより、様々な固形癌において癌細胞特異的なアポトーシスを誘導することが報告され、前立腺癌、悪性中皮腫、肝癌については医師主導治験が開始されている。また新型アデノウィルスベクター(Ad-SGE-REIC)の開発により遺伝子導入効率も大幅に改善された。膵癌においては既にREIC遺伝子治療の有用性がin vitro、in vivoともに検証済であったが、胆管癌においてはREIC遺伝子治療の有効性の検証が実施されていなかったため、まずは複数の胆管癌細胞株に対してAd-SGE-REICによるREIC遺伝子導入を行ったところ、他の癌腫同様にアポトーシス誘導効果を認めた。次に胆管癌細胞における抗癌剤併用での効果、また膵癌、胆管癌細胞の抗癌剤耐性株における治療効果を検証した。胆管癌細胞に対するAd-SGE-REICと抗癌剤(Cisplatin)併用はAd-SGE-REIC単独と比べ有意に治療効果増強が見られた。抗癌剤耐性株については、膵癌細胞株にはGemcitabine、胆管癌細胞株にはCisplatinをそれぞれ低濃度から暴露し、徐々に濃度を高めながら継代を繰り返すことで耐性株を樹立した。これらの耐性株に対するAd-SGE-REIC治療においても通常株同様のアポトーシス誘導効果を認め、抗癌剤耐性腫瘍においてもREIC遺伝子導入治療が有効である可能性を示した。また抗癌剤耐性獲得にはE-cadherinの発現が関与している可能性がProteome arrayによって示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定ではH29年度における計画は、①細胞表面マーカーの差異による治療反応性の検討、②胆膵癌臨床献体を用いた検討、③抗癌剤耐性胆膵細胞に対するREIC遺伝子導入治療の有効性の検討を行うこととしていた。①についてはE-cadherinが抗癌剤耐性獲得に応じて変化していることが示唆された。②に関しては①で得られたマーカーがE-cadherinのみであったことから再度マーカー検索を再検する予定としている。③に関しては抗癌剤耐性細胞株においても通常株同様のアポトーシス誘導効果が証明された。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き細胞マーカーの探索を継続するとともに、動物実験も推進していく。抗癌剤耐性細胞株を移植したxenograftモデルを作成し、Ad-SGE-REIC導入による腫瘍抑制効果、また種々の抗癌剤併用の際の治療効果などを検証していく。
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Causes of Carryover |
(理由) 実験機材、試薬などを他研究のもので代用できたため、次年度に繰り越して使用することとなった。 (使用計画) 次年度は細胞株、抗体試薬、動物実験機材の購入にあてる他、研究成果を発表するための学会出張費などにあてる予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Innovative therapeutic efficacy of a novel REIC/Dkk-3 expressing adenoviral vector for hepatocellular carcinoma2017
Author(s)
Hiroaki Sawahara, Hidenori Shiraha, Daisuke Uchida, Hironari Kato, Atsushi Oyama, Mari Mandai, Tetsushige Mimura, Masami Watanabe, Masakiyo Sakaguchi, Takahito Yagi, Yasutomo Nasu, Hiromi Kumon, Hiroyuki Okada
Organizer
UEG Week 25th