2018 Fiscal Year Research-status Report
頸動脈粥状硬化巣におけるリンパ管新生/血管新生アンバランスとPCSK9との関連
Project/Area Number |
17K16013
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
立石 洋平 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (30412167)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 頸動脈プラーク / リンパ管 / 新生血管 |
Outline of Annual Research Achievements |
新生血管のマーカーとしてCD31を、リンパ管のマーカーとしてD2-40を使い免疫染色を3症例で行った。プラークが最も大きいところでは新生血管がリンパ管より明らかに多く、プラークのサイズが最大ではないが出現してきている部分(肩の部分)では新生血管はそこまで増えていないものの、リンパ管は出現していることがわかった。今後は2症例追加で確認予定である。 その変化を起こす背景因子を探るために、まずマクロファージの数について検討することにした。CD68で免疫染色を行った(1例のみ)が、総数はプラークが最も大きいところで多かったが、プラークの面積との比で検討すると、プラークが最大のところも、プラークの肩の部分も差はなさそうであった(6% vs. 5%)。新生血管を出現させるVascular endothelial growth factor (VEGF)は、hypoxia-inducible factor(HIF)により誘導される。HIF-1αとHIF-2αはそれぞれM1型、M2型マクロロファージにより活性化される。マクロファージ(CD204)とHIFの出現を確認するためにそれぞれの免疫染色の追加を行う。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
頸動脈プラークの新生血管とリンパ管新生のアンバランスが具体的にどこで、もしくはどの時点で起きるのかを検討するのに時間がかかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
頸動脈プラークの新生血管とリンパ管新生の間には、プラークの程度においてアンバランスが生じるようなので、より多数例で評価することを検討してる。また、アンバランスを生じる原因についても検討中である。
|
Causes of Carryover |
症例の病理検討でアンバランスを起こす背景を探る段階で時間がかかり、平成30年度に追加の免疫染色が行えなかったため次年度使用額が生じた。今後は、HIFとM1型, M2型マクロファージを行う予定である。またVEGFR-1, -3, VEGF-A, -Cの免疫染色を行うことも検討する。
|