2022 Fiscal Year Annual Research Report
Association between lymphangiogenesis and angiogenesis imbalance in carotid atherosclerotic lesions and PCSK9
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17K16013
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
立石 洋平 長崎大学, 病院(医学系), 講師 (30412167)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 頸動脈プラーク |
Outline of Annual Research Achievements |
頸動脈粥腫病変部位の病理学的検討でリンパ管増生が検出された。粥腫病変が完全に完成している部分には新生血管が多く増生し、リンパ管増生は相対的に少なかったが、粥腫病変が完成していない、軽度狭窄部では、新生血管の増生はわずかで、リンパ管増生が相対的に多く観察された。新生血管が増生する理由の一つに低酸素がある。プラーク内の低酸素により、HIF-1αが出現することが知られている。今回、HIF-1αの免疫染色は未施行であるが、HIF-1αを誘導するM1型マクロファージと、一般的には抗炎症、動脈硬化進展抑制にはたらくM2型マクロファージの染色をそれぞれのマーカーであるCD80とCD163で行った。その結果、M1型マクロファージの増生は軽度狭窄部よりも、粥腫病変が完成している最狭窄部のほうで多く観察された。一方M2型マクロファージも最狭窄部で多く観察される傾向にあった。最狭窄部では、新生血管増生を中心とした生化学的活動が活発であることが読み取れる。一方で、狭窄が軽度で粥腫病変が不完全な部分では、正常状態を保つ均衡が崩れ始めていることが考えられる。論文は現在投稿前の状態まで準備ができている。近日中に投稿予定である。
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