2018 Fiscal Year Research-status Report
Regulating the sensitivity of lung cancer to immunotherapy through inhibiting neutrophil activation and promoting T cell infiltration in tumors
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17K16045
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小山 正平 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80767559)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 非小細胞肺癌 / 抗PD-1抗体 / 活性化好中球 / 腫瘍浸潤T細胞 / 免疫療法耐性化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画では、以下3つの課題を助成期間中に達成することを目標としている。1) すでに作成済みのIL-17発現Kras変異肺癌マウスモデルを用いて、各種治療により好中球減少を介して、腫瘍環境にT細胞の浸潤を回復する機序を解析する。2) 腫瘍関連好中球で特に発現が上昇しているArginase1が腫瘍環境中のT細胞浸潤に与える影響を評価する。3) 抗PD-1抗体治療奏功例と非奏功例の患者からの治療前後の末梢血細胞を解析し、好中球による影響を評価する。 1)に関しては、昨年度の報告でも示したように、IL-17をKras変異陽性肺癌で高発現した際に好中球浸潤を助長することで、抗PD-1抗体に対する感受性を低下させる機序を示し、J Thorac Oncol. 2017 Aug;12(8):1268-1279. doi: 10.1016/j.jtho.2017.04.017.に報告した。2)に関しては、Arginase1阻害薬を用いることでKrasトランスジェニックモデルにおける治療効果を証明し、そのメカニズムとしてT細胞抑制の解除を示すことが出来た。共同研究者のAkbay研究員とともに、J Immunother Cancer. 2019 Feb 6;7(1):32. doi: 10.1186/s40425-019-0504-5.に報告した。3)に関しては、症例の集積が終了し、解析を継続している。2019年度内の論文化をめざしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画では、達成を目標としている3つの課題について、2つについてはすでに論文化し報告することが出来た(J Thorac Oncol. 2017 Aug;12(8):1268-1279. doi: 10.1016/j.jtho.2017.04.017., J Immunother Cancer. 2019 Feb 6;7(1):32. doi: 10.1186/s40425-019-0504-5.)。また現在、最後の3)については、マウスモデルでのメカニズムの解析を進めており、2019年度中の論文化を目指している。
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Strategy for Future Research Activity |
上記に示した様に、3計画のうち2計画についてはその解析を終了し、いずれも論文として報告することが出来た(J Thorac Oncol. 2017 Aug;12(8):1268-1279. doi: 10.1016/j.jtho.2017.04.017., J Immunother Cancer. 2019 Feb 6;7(1):32. doi: 10.1186/s40425-019-0504-5.)。 臨床検体を用いた解析においても、すでに免疫チェックポイント阻害薬を投与して奏功した症例群と奏功しなかった症例群で比較して好中球数や好中球の性質が治療抵抗性と関連することをデータとして保有している。現在、詳細なメカニズムについてマウスモデルを用いて解析を行っており、2019年度以内に論文化をめざす。
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