2018 Fiscal Year Annual Research Report
The role of glucocorticoid in renal tubules modulating diurnal change in blood pressure
Project/Area Number |
17K16075
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西本 光宏 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任助教 (90646572)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 血圧日内変動 / 糖質コルチコイド受容体 / 食塩感受性高血圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
血圧日内変動の機序の解明を目的とする。血圧日内変動の異常は臨床的には夜間睡眠時降圧不良として発現し、心血管病発症の重大な危険因子となる。本研究では日内変動の制御因子としてこれまであまり注目されていなかった糖質コルチコイド(GC)による腎尿細管ナトリウム再吸収調節を介した制御機構の解明をめざす。本年度は病態モデルの確立と解析、組織特異的ノックアウトマウスの繁殖を進めた。<生理的コルチコステロン負荷モデルの確立>昨年度施行した浸透圧mini pumpを用いたモデルでは血圧上昇が十分でなかったため徐放製剤を用いたモデルを作成した。2.5mg/21daysの徐放製剤を投与したところ、telemetry法により日中(マウス非活動期)に限局した血圧上昇を認めた。さらにGC受容体(GR)、鉱質コルチコイド(MC)受容体(MR)の関与を識別するため食塩負荷食を投与してMCの抑制を行った。MCであるアルドステロンは検出感度以下に抑制され、GC/MCの両作用をもつコルチコステロン(CS)の作用を検討することを得た。高食塩食下においても生理的範囲内で日内変動を消失したCSは非活動期の血圧上昇を来たしていた。<日内変動におけるGR・MRの作用>上記モデルにおける血圧上昇はGR拮抗薬であるRU486の投与により抑制された。これらモデルでは腎遠位尿細管のNa輸送体であるNCCと結合尿細管・集合管(CNT/CD)のNa輸送体であるENaCが活性化していた。RU486の投与はNCCの活性化を抑制した。さらにMC作用を持たない合成GCを同様に投与したところ、NCCの活性化が起こった。<組織特定的MR/GR欠損マウスの確立>腎汎尿細管特異的MR/GR欠損マウスをそれぞれ確立し、免疫蛍光染色によって確認した。遠位ネフロン(遠位尿細管以遠の尿細管)特異的GR欠損マウスを確立した。
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Research Products
(1 results)