2018 Fiscal Year Annual Research Report
Potential effect of active vitamin D analogue as an adjuvant therapy for Fabry disease: from the point of autophagy
Project/Area Number |
17K16085
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
難波 倫子 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30734420)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ファブリー病 / 活性型ビタミンD / リソソーム / TFEB |
Outline of Annual Research Achievements |
・実施内容 1. GLA KOとG3S Tgを交配した有症状ファブリーモデルマウスを作製し、25-30週齢で蛋白尿を呈することを確認した。電顕でZebra bodyの蓄積は糸球体より尿細管に多く、ポドサイトの癒合は軽度であることを確認した。また、このマウスは野生型に比して、尿細管マーカーであるメガリンの染色性の低下と遺伝子レベルでの発現の低下を認めた。また、p62染色によりオートファジー活性を検討した。 2.ファブリーモデルマウスに酵素補充+活性型ビタミンD投与の検討を行い、尿蛋白の減少効果を確認した。ただし25-30週では腎障害が軽微であるため、治療効果の検討には長期間での観察が必要と考え、現在観察期間を延長した検討を進めている。 ・研究活動の成果 活性型ビタミンDはZebra bodyの蓄積により障害された尿細管のリソソームの機能を改善することにより、たんぱく尿を減少する可能性がある。その機序として、メガリン、キュビリンといった冊子縁に発現している膜蛋白の関与が示唆された。また、リソソームの主要な制御因子であるTFEBもファブリー病で変化していることを確認していることから、これらの因子に着目して、ファブリー病における活性型ビタミンDの腎保護効果について検討を進めていく。具体的には、確立したモデルから培養尿細管細胞を樹立し、この培養細胞を用いて、活性型ビタミンDがファブリー病において作用するメカニズムを解明していく。これらの結果より、ファブリー病の腎障害改善薬として活性型ビタミンD製剤が臨床的に応用される可能性がある。
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