2018 Fiscal Year Research-status Report
筋疾患の封入体形成に共通する病態基盤の解明と治療標的分子の探索
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17K16107
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井泉 瑠美子 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (60571453)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ミオパチー / 筋炎 / 封入体 / 縁取り空胞 / 蛋白分解系 |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝子解析と骨格筋組織を用いたトランスクリプトーム解析を行うことで、封入体形成と骨格筋変性に関わる病因分子および治療標的分子を明らかとすることを目的として、H29年度に実施した疾患関連レアバリアント抽出のためのゲノム解析データの情報解析を前年度に引き続き継続した。リピート配列を抽出するための情報解析を追加し、得られたバリアントに対しコントロールも含めたスクリーニングを実施した。
遺伝子解析と骨格筋組織を用いたトランスクリプトーム解析を行うことで、封入体形成と骨格筋変性に関わる病因分子および治療標的分子を明らかとすることを目的として、H30年に予定していた生検骨格筋を用いたトランスクリプトーム解析のうち、下記を実施した。前年度ゲノム解析症例を行っている孤発性IBM 3例、遺伝性IBM 3例、および他疾患コントロール 4例の計10例に対して、骨格筋組織から抽出したRNAに対し、次世代シークエンサーを用いたトランスクリプトーム解析を行い、RNA配列および発現量に関するデータを取得した。遺伝性IBM群とコントロール群との比較において、RNAフラグメントで有意差のある遺伝子およびisoformを抽出し、エクソーム解析によるゲノム配列との照合を行った。(継続中)
新たな孤発性IBMおよび遺伝性IBMの症例に対する編入を行い、疾患関連レアバリアント抽出のためのゲノム解析のためのライブラリー作成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H29年度に疾患関連バリアント抽出のためのゲノム解析、H30年度に生検筋を用いたトランスクリプトーム解析を実施し、封入体形成と骨格筋変性に関わる病因分子および治療標的分子候補のリスト化を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
H29-30年度に行ったゲノム解析およびトランスクリプトーム解析の情報解析を継続する。 今後も新たに診断がなされる症例を順次解析対象として編入し、並列して上記解析を行い、有効な病因分子の絞込を行っていく。
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Causes of Carryover |
研究計画では、H30年度に予定していた機能解析(免疫組織化学)を実施することが出来なかったため。本研究計画に順じ、来年度のゲノム解析と合わせて実施を予定している。
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