2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of New treatment for myasthenia gravis targeting for HMGB1
Project/Area Number |
17K16111
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
金井 哲也 千葉大学, 医学部附属病院, 特任助教 (60748044)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 重症筋無力症 / HMGB1 / アセチルコリン受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
抗アセチルコリン受容体で免疫化したActive modelによる重症筋無力症モデルラット作成は成功し、臨床上も有意な所見を得る事が出来た。HMGB1の病態関与を検討する際に、血清学的、病理学的評価を行ったところ、血清については個体間のばらつきが大きく、採血手技による組織破壊、血球破壊がHMGB1の上昇を誘因したものと推測された。病理組織学的評価では、コントロール群と比較してActive modelでアセチルコリン受容体の数的減少を認めた。一方、抗HMGB1抗体を用いた蛍光染色を行ったところ、HMGB1の染色が不十分であった。これは筋組織を固定する際にホルマリン固定したため、組織破壊が進んだものと推測された。 そこで改めてPassive modelを用いて再実験を行うこととした。TIB-175の抗アセチルコリン受容体抗体mAb35を用いて、Passive modelの重症筋無力症モデル動物を誘導した。採血手技によるHMGB1のばらつきを減らすため、手早く採血を行い、病理組織固定はパラフィン固定を行った。HMGB1の個体間のばらつきは減少したものの、免疫化前においてHMGB1上昇を認める結果になった。これは免疫化前は尾静脈採血のため組織・血球破壊が大きく、免疫後は心腔への針刺入による採血だったため組織・血球破壊が最小限に抑えられたためとと考えられた。病理学的検査においては、Passive modelはコントロール群と比較して、アセチルコリン受容体の減少とHMGB1の上昇を認めた。これにより重症筋無力症モデルラットにおいて、HMGB1が重症筋無力症の病態に大きな関わりを持つことが証明された。
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