2019 Fiscal Year Annual Research Report
Autonomic dysfunction in Guillain-Barré syndrome
Project/Area Number |
17K16127
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
渡利 茉里 熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (40792560)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ギラン・バレー症候群 / 自律神経障害 / 抗自律神経節アセチルコリン受容体抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
ギラン・バレー症候群(GBS)は、1カ月以内に進行する四肢の運動・感覚性障害を示す末梢神経を障害する疾患で、自己の末梢神経に対する免疫異常がその原因 と考えられている。 我々は近畿大神経内科グループのGBS研究と連動して本症候群における自律神経障害の調査検討を行った。本症候群における 自律神経障害にはマーカーが存在しないことから、その血清学的診断マーカーの特定を目指した。 これまでに我々は近畿大学神経内科との共同研究を行い、GBS 80症例にお いて10%に抗自律神経節アセチルコリン受容体(gAChR)抗体を見出している(J Neuroimmunol.2016; 295-296: 54-9)。なかでも抗糖脂質抗体陽性かつ自律神経 障害を認めるGBSで高頻度陽性(約16%)であったと報告している。その報告では抗gAChR抗体陽性症例の多くは脱髄型GBSであったが、抗糖脂質抗体には一定の 傾向を認めていない、という結果であった。従来、GBSにおける自律神経障害については疑問点があり、今回の研究計画立案に至っている。 今回の研究計画では過去2年間に全国より近畿大学神経内科に抗糖脂質抗体の測定依頼があり、ギラン・バレー症候群(GBS)と診断された症例のうち、同意の得られた発症後2週間以内のGBS およびGBSの亜型(FSおよびその他オーバーラップ症例)患者を75症例を対象とする。 登録されたGBS各症例について、抗糖脂質抗体測定後の残存検体での抗gAChR抗体価を測定した。また、臨床データ(重症度、症状など)、血清学的デ―タ、電気生理学的データについて抗体価と関連のある特徴を認めるかを検討した。
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