2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K16152
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
田島 一樹 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (00725236)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 膵β細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
2型糖尿病治療薬であるメトホルミンは、心臓における小胞体ストレス抑制を介した臓器保護作用や抗腫瘍効果など、代謝領域以外においても注目されている。本研究の目的は、2型糖尿病治療薬であるメトホルミンの新たな膵β細胞保護機構、すなわち高脂肪食、高血糖及び小胞体ストレスといった膵β細胞の過負荷抑制効果を明らかにすることにある。高脂肪食を1週間負荷したマウスでは、インスリン抵抗性は惹起されないが、膵β細胞の代償性増殖を認めた。この条件下でメトホルミンを投与すると膵β細胞増殖が抑制された。また、マウス単離膵島において、メトホルミンは、グルコース誘導性の膵β細胞増殖を抑制した。高脂肪食および高血糖下において、メトホルミンは、AMPKリン酸化を亢進し、mTORシグナルを抑制し、過負荷を軽減している可能性が示唆された(Tajima K, et al. Am J Physiol Endocrinol Metab. 2017)。また、一方で、インスリンシグナル非依存的な経路により膵β細胞増殖が惹起されるモデルを確立した (Tajima K, et al. Sci Rep. 2017)。インスリン受容体およびIGF-1受容体阻害薬であるOSI-906をマウスに1週間投与することで高血糖、全身のインスリン抵抗性が惹起され、膵β細胞増殖および細胞量の増大がみられる。このモデルマウスにメトホルミンを投与することにより、メトホルミンの膵β細胞保護作用をさらに追及していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
メトホルミンの高血糖および高脂肪食下における膵β細胞保護作用に関して、国内の学会および論文で報告している。また、インスリン受容体・IGF-1受容体阻害薬を用いた新たな膵β細胞増殖モデルを論文で報告している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度の研究結果をもとに、小胞体ストレス誘導性の膵β細胞アポトーシス抑制効果および増殖に対する影響、および褐色脂肪を介したメトホルミンの糖代謝制御機構についての解明を目指す。
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Research Products
(3 results)