2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of mechanism underlying ectopic ACTH producing pheochromocytoma
Project/Area Number |
17K16160
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
佐久間 一基 千葉大学, 医学部附属病院, 特任助教 (70791721)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ACTH / 褐色細胞腫 / クッシング病 |
Outline of Annual Research Achievements |
褐色細胞腫でありながらクッシング症候群を呈する稀な病態としてACTH産生褐色細胞腫が報告されている。重篤化して治療に難渋した症例を経験し、病態解明を目的にDNAメチル化解析を施行した結果、POMC(ACTH前駆体)promoterの低メチル化の関与を明らかにしてきた。今回、クッシング病(ACTH産生下垂体腺腫)、非機能性下垂体腺腫、GH産生下垂体腺腫、TSH産生下垂体腺腫を対象にパイロシークエンスによるPOMC promoterのメチル化定量を行った。ACTH産生下垂体腺腫において、POMC promoter領域の広範な低メチル化を呈したのに対して、その他の下垂体腺腫では高メチル化を呈しており、異所性ACTH産生症候群と同様に、クッシング病(ACTH産生下垂体腺腫)においても、POMC発現の機能性獲得に、POMC promoter領域の脱メチル化が重要であると考えられた。 さらに、ACTH産生小細胞肺癌細胞株(DMS79)、ACTH非産生小細胞肺癌細胞株(N417)、非小細胞肺癌細胞株(H1299)、神経芽腫細胞株(IMR32)を対象にパイロシークエンスによるPOMC promoterのメチル化定量と遺伝子発現解析を行った。ACTH産生能を有するDMS79では、POMC promoter領域は広範な低メチル化、POMC高発現を呈したのに対して、H1299、IMR32では高メチル化、POMC低発現を呈した。N417は比較的低メチル化を呈しているものの、POMC発現はDMS79と比較して低く、POMC発現の機能性獲得に、POCM promoter領域の脱メチル化に加えて、POMC発現制御に関わる転写因子の関与の可能性が示唆された。
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Research Products
(8 results)