2020 Fiscal Year Annual Research Report
Significance of Leptin and BDNF in Sarcopenia and Frailty
Project/Area Number |
17K16169
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
藏城 雅文 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (90598319)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | レプチン / サルコペニア |
Outline of Annual Research Achievements |
肥満におけるサルコペニア発症メカニズムは明らかではない。肥満度と橈骨皮質骨厚の関連における、血中レプチンの関与を、2型糖尿病を対象に横断的に検討した。対象は当院に入院中の2型糖尿病患者182名(男性93名、女性89名)。橈骨遠位端の皮質骨厚と海綿骨骨密度を、2波検出型超音波骨計測装置を用い測定した。血中レプチン濃度は保存血漿を用い測定した。肥満度と皮質骨厚の関係と、血中レプチンの関与を単回帰・重回帰分析により検討した。レプチン濃度は皮質骨厚と有意な負の相関関係を認めたが、海綿骨骨密度とは有意な相関関係を認めなかった。BMIは、年齢、性別、糖尿病罹病期間、アルブミン濃度、eGFR、握力、Whole-PTHと独立して、皮質骨厚と有意な負の関連性を示した。本重回帰モデルにレプチン濃度を加えると、BMIの有意な関連性は消失し、レプチン濃度は皮質骨厚と独立した有意な負の関連性を示した。さらに、ウエストヒップ比の共変量への追加を行っても、レプチン濃度は皮質骨厚と独立した有意な負の関連性を示した。なお、レプチン濃度と皮質骨厚との関連性に、性別による交互作用は認めなかった。 肥満度と橈骨皮質骨厚との間に有意な負の関連性が示され、この関連性に血中レプチン高値が関与した。2型糖尿病患者において、肥満に起因する高レプチン血症は、橈骨皮質骨厚の菲薄化、サルコペニアに寄与することが示唆された。
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Research Products
(3 results)