2018 Fiscal Year Annual Research Report
Significance of immunosurveillance molecules in MYC-positive diffuse large B-cell lymphoma
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17K16176
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
市川 聡 東北大学, 大学病院, 助教 (80770940)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 悪性リンパ腫 / びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の臨床病理学的解析として,まず過去10年間に当院で診療されたDLBCL症例を検討した.DLBCLの標準治療であるR-CHOP療法を行われ,十分な臨床情報,病理所見を入手可能であるものを抽出したところ,102例(年齢中央値60歳,男女比53:49)が抽出された.病理学的にはgerminal center B-cell (GCB)サブタイプ44例,non-GCBサブタイプ54例で,初診時の血清可溶性interleukin-2受容体(sIL-2R)値で層別化すると(低値群;500 U/mL未満,中間群;500-2000 U/mL,高値群;2000 U/mL以上),低値群の良好な予後(5年無増悪生存率(PFS) 96.4%),高値群の不良な予後(5年PFS 54.2%)を指摘でき,特にGCBサブタイプ・sIL-2R高値はとくに予後不良で,MYC遺伝子の高発現との関連も示唆された. MYC遺伝子転座を伴うDLBCLのほとんどはGCBタイプであるが,GCB由来のB細胞リンパ腫において2番染色体短腕(2p)に存在する遺伝子の増幅が高頻度に見られることが知られており,様々なリンパ腫細胞株において2pの遺伝子を解析した結果,NF-kBのサブユニットであるRELの発現がGCB由来リンパ腫細胞株にて上昇していることが判明した.当院及び関連施設で診断されたリンパ腫のホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)検体から抽出したRNAをデジタルカウント遺伝子発現解析(nCounter)システムにて定量し,臨床情報と紐付けることで遺伝子発現シグニチャーの解析を進めているが,今後,REL遺伝子やPD-1,CD47を含めてMYC陽性DLBCLにおける検討も引き続き進めていく予定である.
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Research Products
(6 results)