2017 Fiscal Year Research-status Report
ステロイド抵抗性、難治性喘息の新規治療戦略の開発を目指して
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17K16203
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐々木 欧 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60648244)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 気管支喘息 / 好中球性気道炎症 / ステロイド抵抗性 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)ステロイド抵抗性、好中球性気道炎症モデルについての解析:既存の報告をもとに、OVA/CFAによる抗原の経皮感作や、OVA吸入による気道炎症誘発について検証し、解析の対象とする好中球性気道炎症モデルの確認を行った上で、感作回数や吸入の回数を何通りか変更して、好中球性気道炎症の程度の変化を検証した。OVA吸入後の気管支肺胞洗浄液(BALF)を回収して、好中球性気道炎症の程度を比較し、複数のプロトコールの中から有望なものへと絞り込んでいる。しかしながら、同一群内の個体間のばらつきが大きく解析上の障害となっているため、来年度は追試を行い、プロトコールを改善する。 (2)上記モデルにおける、アレンドロン酸(ALN)の投与方法の検証:上記の好中球性気道炎症モデルに対して、ALNの経口投与のタイミングや回数を変更し、好中球性気道炎症に対する効果を検証する最適なプロトコールを絞り込んでいる。上記(1)でも問題となった、ALN非投与群(ポジティブコントロール群)と同様にALN投与群でも、BALFの好中球数について、同一群内での個体間のばらつきが多くみられることがあるため、来年度は追試を行い、プロトコールを改善する。 (3)上記モデルにおける、コントロール群とALN投与群との、サイトカイン等の発現プロファイルの比較:肺ホモジネートやBALF中の、Th1系, Th2系, Th17系, 自然免疫系など、様々な系統のサイトカインについてELISAで濃度の計測を行った。BALF中の好中球数の結果と同様に、同一群内での個体間のばらつきが大きく、再現性をもって有意な差異を検出できていない。来年度は追試を行い、再現性を確認する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予備実験で確認できていた好中球性気道炎症モデルにおいて、再現性が十分確認できていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
ポジティブコントロール群を確立することを最優先事項とする。方法の見直しをおこなっても群内のばらつきが大きいままである場合は、1群あたりのマウス数を増やして対応する。
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Causes of Carryover |
貴重な研究費を途中で使い切らずに、継続的に研究を遂行できるようにするために、物品・試薬・マウスの発注などを、最小限にとどめました。申請時に許可いただいた、3年間の枠内での継続使用を計画しています。
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