2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of RNA vaccine against dengue virus infection
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17K16224
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小瀧 将裕 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (10758816)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | デング熱 / ワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
フラビウイルス感染症は臨床上重要な蚊媒介感染症が多く含まれる。中でも、デング熱は世界中で年間1億人の発症者の生じる、最も重要な蚊媒介ウイルス感染症である。日本でも輸入症例や国内感染例が増加傾向にある。しかしながら、デング熱に対する有効なワクチンは未だ存在しない。有効かつ安価なワクチン開発は喫緊の課題である。自己複製可能なRNAワクチンは安価かつ効果の高い新規ワクチン候補となり得る。本研究ではデングRNAワクチンの構築・評価を行った。 前年度までにワクチンの構築およびin vitroでの評価を行った。また、より効力の高いワクチン開発のため、デングワクチンのRNA複製に関わる領域を他のフラビウイルスのそれと置換したキメラワクチンも構築した。今年度はそれらのワクチンの評価を動物実験にて行なった。6週齢BALB/cマウスに2μgのRNAワクチンを2週間隔で3回投与した。各免疫の1週間後に採血を行い、血中の抗体価を測定した。結果、2回免疫後にデングウイルスに対する抗体が検出された。通常のデングRNAワクチンと比較して、黄熱ウイルスとのキメラRNAワクチンは同等の抗体誘導能であったが、日本脳炎ウイルスとのキメラワクチンは4倍程度抗体誘導が高かった。 本研究では自己複製可能なデングRNAワクチンを初めて作製した。また、RNA複製領域を他のウイルスと置換することで、より効力が高まることを明らかにした。本研究により、デングワクチン開発の新たな方向性を打ち出したと考える。有望なワクチン候補として今後も解析・評価が必要である。
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Research Products
(2 results)