2017 Fiscal Year Research-status Report
造血幹細胞移植後HHV-6B再活性化と急性GVHD鑑別のためのバイオマーカー探索
Project/Area Number |
17K16282
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
三浦 浩樹 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教 (10751761)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | HHV-6B / 急性GVHD / 造血幹細胞移植 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
Human herpesvirus 6(HHV-6)Bは造血幹細胞移植患者で再活性化し、急性GVHD様の皮疹や移植後急性辺縁系脳炎(PALE)などを引き起こす。HHV-6B再活性化は移植後2から4週間に集中しており、急性GVHDの好発時期に一致する。HHV-6B再活性化と急性GVHDの関連性は当初我々が報告した後に多くの追試がなされたが、未だ結論は出ておらずHHV-6B再活性化に伴うウイルス性発疹症と真の急性GVHDの鑑別も不可能なままである。両者の鑑別は治療方策を決めるうえでも極めて重要と考えられる。本研究では造血幹細胞移植後HHV-6B再活性化関連皮疹と急性GVHDを鑑別するための有用なバイオマーカー探索を目指す。 まず移植後HHV-6B再活性化をウイルス分離とリアルタイムPCR法でモニタリングし、急性GVHDの発症や発疹の有無等に関する臨床情報の収集を行った。その結果を基に移植後100日以内の皮疹出現の有無、急性GVHDの臨床診断の有無により5群に分類した(A群4名:再活性化+、皮疹+、皮膚GVHD-、B群13名:再活性化+、皮疹-、皮膚GVHD-、C群10名:再活性化+、皮疹+、皮膚GVHD+、D群10名:再活性化-、皮疹+、皮膚GVHD+、E群19名:再活性化-、皮疹-、皮膚GVHD-)。 今後対象者から移植後1,2,3,4,6週に採取した血清からサイトカイン・ケモカインの解析を行い、造血幹細胞移植後HHV-6B再活性化関連皮疹と急性GVHDを鑑別するための有用なバイオマーカー探索を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
移植後HHV-6B再活性化をウイルス分離とリアルタイムPCR法でモニタリングし、急性GVHDの発症や発疹の有無等に関する臨床情報の収集を行った。その結果を基に移植後100日以内の皮疹出現の有無、急性GVHDの臨床診断の有無により5群に分類した(A群4名:再活性化+、皮疹+、皮膚GVHD-、B群13名:再活性化+、皮疹-、皮膚GVHD-、C群10名:再活性化+、皮疹+、皮膚GVHD+、D群10名:再活性化-、皮疹+、皮膚GVHD+、E群19名:再活性化-、皮疹-、皮膚GVHD-)。
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Strategy for Future Research Activity |
今後今後対象者から移植後1,2,3,4,6週に採取した血清(総数271検体)からサイトカイン・ケモカインの解析を行い、造血幹細胞移植後HHV-6B再活性化関連皮疹と急性GVHDを鑑別するための有用なバイオマーカー探索を行う。
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Causes of Carryover |
最も大きな支出になるサイトカイン・ケモカインの測定のための試薬を購入する。 また研究成果をまとめて学会発表する予定であり、その旅費にあてる。
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