2017 Fiscal Year Research-status Report
知的障害の原因となるSONハプロ不全の分子機構解明
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17K16292
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Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
上田 昌史 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 発生障害学部, リサーチレジデント (90791541)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 神経細胞移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究遂行に必要な実験材料の作製および発達過程の神経細胞におけるSONハプロ不全が大脳皮質形成へ与える影響について解析を行った。 1) SONノックダウンコンストラクトと抗SON抗体作製:実験材料として重要である内在性マウスSONに対する特異的抗体を得た。shRNAコンストラクトを複数作製し、前述の抗体を用いて内在性マウスSONの発現抑制効果を示すことを確認した。 2) 神経前駆細胞でのSONノックダウンによる神経系譜細胞の移動および増殖の解析:本研究で重要な解析方法であるin utero electroporationの技術習得は予定より時間を要したが、他の研究員らの助言により可能となった。1)で得たshRNAを胎生14.5日目のマウス胎仔脳室帯に導入し、胎生18.5日目で脳組織を採取したところ、神経細胞移動について興味深い結果を得た。この結果は、これまで不明であった神経系におけるSONの役割を示唆するものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定より時間はかかったが、他の研究員らの助言により進行出来ている。また当初期待していた結果を得つつある。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請時の計画に基づいて引き続き、経験を有する研究員とのディスカッションを重ね推進していく。 SON標的分子の役割とレスキューの解析について、結果が予想と異なった場合は、手法を変えて遂行する。
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Causes of Carryover |
計画より研究の進捗が僅かに遅れたため、次年度使用額が生じた。 次年度の計画に追加する形で、助成金を使用し研究を遂行する。
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