2019 Fiscal Year Research-status Report
極低出生体重児における神経発達障害と脳内ネットワークの関連
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17K16296
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
三谷 裕介 金沢大学, 附属病院, 講師 (50622817)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 脳機能測定 / 極低出生体重児 |
Outline of Annual Research Achievements |
極低出生体重児の生命予後の向上が著しい一方、一見順調な発達を示している極低出生体重児の多くが、自閉スペクトラム症や注意欠陥多動障害、知的障害、学習障害などの神経発達障害のために支援を必要としていることが、近年の研究で明らかとなっている。このため、周産期脳障害がどのような脳内基盤に基づいて生じているかを明らかにするべく、就学前の極低出生体重児において、行動モニター、脳機能測定等の生理学的手法を用いて、脳内基盤を数値化しようと研究を行っている。 5歳時の極低出生体重児に対し、脳磁図、発達心理学的検査、頭部MRI解析の測定を実施した。対象は41例、検査時年齢は平均73.3か月(SD値 3.6か月)、出生体重 969.5g(SD値 287.0g)、出生週数は平均28.1週(SD値 1.7週)であった。被検者に音声もしくは非音声による刺激を与えた際に得られる脳磁図上の脳活動成分を検討した結果、在胎週数の早い児である程、P1m潜時が短くなることが判明した。またMRIの容量解析により、予定日前後でみられる白質容量低下が、5歳時では改善傾向を示していることが示唆された。 以上の結果は、腎臓や肺などでこれまで報告されている代償機能と同様、神経においても破壊性病変の結果、神経ネットワークや髄鞘化の過程に変化が生じているという結果と矛盾しないものと考える。今後も、被験者数を増やして統計学的解析をすすめる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
被験者に対しては、各組織が機能的に連携し、予定された認知機能社会性評価、視聴覚評価MEGによる脳機能評価の遂行が可能であった。被検者数のリクルートが2/3程度にとどまっており、2020年度もリクルートを継続する。
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Strategy for Future Research Activity |
脳磁図の運用において、スタッフや稼働期間の最適化を行い、被検対象数の増加に努める。
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Causes of Carryover |
液体ヘリウムの購入費が想定を下回った。今後の脳磁図の稼働期間の調整で使用する。人件費で経費減少があり、学会参加や論文作成費、生理検査材料にあてる。
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