2019 Fiscal Year Research-status Report
胎児子宮内発育遅延の病因病態に関する研究 -血管炎との関連について-
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17K16300
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井上 普介 九州大学, 大学病院, 助教 (90467902)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | IUGR / 血管炎 / 自然免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
胎児子宮内発育遅延(IUGR)はヒトの全妊娠の5~8%で発症し、約半数でその病因は特定されていない。IUGR 児は新生児期より心血管合併症の危険性が高く、将来的にも生活習慣病(動脈硬化など)に罹患しやすい。これまで応募者らは母獣マウスの自然免疫系の活性化で胎仔の血管炎とIUGR を発症することを報告した。本研究ではヒト臨床検体(臍帯血、胎盤、臍帯)を用いて、母体自然免疫系の活性化と胎児IUGR と血管病変との関連を解明する。IUGR の新たな病因と疾患概念が確立される可能性があり、妊婦健診や児への早期介入によってIUGR 罹患の減少と児の長期予後の改善が期待される。 研究初年度は検体集積を目標とし、2019年度は解析を予定していた。しかし解析にまで至らなかった。2019年度当院では約220例の早産児および病的新生児の入院があり、そのうち約40例がIUGRまたはSGA児であった。臍帯血または出生時の採血の余剰分を遠心分離にて血清を分離し、-30℃にて保存している。また、対照となる児の入院時保存血清も冷凍保存している。 一方で、当院で出生した極低出生体重児を対象に気管支肺異形成と臨床背景との解析を行った。気管支肺異形成は肺実質障害のみならず肺血管障害を併発する早産児の代表的合併症であるが、SGA児は気管支肺異形成の増悪因子であることを見出し報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2017年度と2018年度の主な目標は検体集積とし、2019年度は解析を行う予定であったが、測定方法の検討、条件設定が予想より進まず、解析に至らなかった。対象児の入院はほぼ予定通りで、検体数は2019年度分も上乗せされた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後保存した血清を用いて、ELISA法またはCBA法にてサイトカイン・ケモカインを測定する。対照と比較する。
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Causes of Carryover |
解析のための試薬検査キット等はある程度準備したが、実際の解析に至る事ができなかった。論文作成費および追加解析分として次年度使用額が生じた。
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