2020 Fiscal Year Annual Research Report
Association of intrauterine growth restriction with vasculopathy
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17K16300
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井上 普介 九州大学, 大学病院, 助教 (90467902)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 子宮内発育遅延 / SGA児 / 血管炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
胎児子宮内発育遅延(IUGR)はヒトの全妊娠の5~8%で発症し、約半数でその病因は特定されていない。IUGR児は新生児期より心血管合併症の危険性が高く、将来的にも生活習慣病(動脈硬化など)に罹患しやすい。これまで研究代表者らは、母獣マウスへの自然免疫活性化により胎仔の血管炎とIUGRを発症することを報告した。本研究の目的は、ヒト臨床検体を用いて、母体自然免疫系の活性化と胎児IUGRと血管病変との関連を解明することである。当院NICUに入院し、臍帯血または入院時血液の残血清を採取・保存できた新生児87名で、各種炎症性サイトカインおよび血管炎マーカータンパク質をELISA法およびフローサイトメーターを用いたビーズアッセイ法で測定した。対象をsmall-for-gestational age児(SGA児)28名および非SGA児59名に分け、統計学的に比較した。SGA児で有意に高値である炎症性サイトカインおよび血管炎マーカータンパク質は無かったが、在胎週数(中央値)がSGA児(35週)よりも非SGA児(27週)で有意に若く、早産に伴う炎症の影響が推定された。統計学的に有意ではなかったが、ICAM-1(中央値:SGA児130 ng/mL、非SGA児104 ng/mL)およびVCAM-1(SGA児2009 ng/mL、非SGA児1995 ng/mL)はSGA児で高値の傾向を認めた。
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Research Products
(2 results)