2017 Fiscal Year Research-status Report
新生児晩期循環不全の発症予測を目的とした関連遺伝子多型の解析
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17K16306
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
下澤 弘憲 自治医科大学, 医学部, 助教 (70570399)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 多施設共同研究 / 遺伝子解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.遺伝子解析研究倫理審査委員会への申請:自施設においては、先行して行っていた遺伝子解析研究「新生児晩期循環不全の発症予測を目的とした関連遺伝子多型の解析」に、新規の臨床研究「自治医科大学総合周産期母子医療センターNICU入院児の検体保存」に参加した在胎30週未満の早産児の検体を用いるための変更申請を行い、検体を収集している。 2.研究協力施設への発信と協力依頼:研究協力施設として北関東圏の、獨協医科大学付属病院NICU、筑波大学附属病院NICUおよび群馬県立小児医療センターNICUと連携を取り、各施設での研究倫理申請の手続きを準備中である。また、必要最小限の臨床情報を効率よく集計するために、Microsoft Excel形式のフォーマットを作成した。集計する臨床情報は、患者背景と治療および合併症に分けた。 患者背景は、在胎週数、出生体重、身長、頭囲、多胎の是非、分娩様式、主要な母体合併症の有無、臍帯動脈血液ガス分析結果、出生前のステロイド投与の有無とした。治療および合併症は、臍帯ミルキングの有無、予防的インドメタシン治療の有無、出生後ステロイド投与の有無、開始日齢と投与理由、新生児晩期循環不全の発症の有無、発症日齢、動脈管開存症の治療の有無、脳室内出血・壊死性腸炎・未熟児網膜症・脳室周囲白質軟化症・重症慢性肺疾患の有無とした。 3.候補遺伝子の遺伝子多型の解析:本年度に施行したTIMM50のダイレクトシークエンス法の結果を受けて、primerとPCR条件を調整している。他の候補遺伝子である、TIMM21、TIMM23、TOMM22、TOMM40のPCR条件の調整は今後着手する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
1.平成29年度は同県内の地域中核病院へ派遣出向したため、研究に費やす時間が減少したため。 2.臨床研究法が施行され、多施設合同の遺伝子解析研究の計画や倫理申請の見直しが必要となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
1.平成30年度は研究所属機関である自治医科大学附属病院NICUに帰任することが決定しており、研究に費やす時間が飛躍的に増加する。 2.多施設共同の遺伝子解析研究の連携システムを確立して、症例数を増やす。候補遺伝子のダイレクトシークエンス法による解析を進める。 3.自施設の症例においては、平成29年度に自治医科大学小児科学教室に配備された、液体クロマトグラフ・タンデム質量分析機器を用いて、ステロイドプロファイル測定を行い、遺伝子多型との関連性を解析する予定である。
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Causes of Carryover |
研究参加し得られた検体数が少なかったため。平成30年度では多施設共同研究の連携をとることで検体数は増加し、遺伝子解析を進める。また、自施設の症例では、ステロイドプロファイル測定を行うことを計画している。
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