2018 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of IGF-I gene methylation abnormality on preterm infants with intrauterine growth restriction for development
Project/Area Number |
17K16309
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
池田 奈帆 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (20773881)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | IGF-I / 子宮内発育不全 / CG-137 / メチル化 / 発達予後 |
Outline of Annual Research Achievements |
子宮内や出生後の栄養・代謝環境、ストレスがDNAメチル化異常などエピジェネティクス変化をきたす一因とされている。IGF-Iは胎児期からの生後早期の主要な成長因子というだけでなく、中枢神経発達やインスリン抵抗性に影響を及ぼすことが注目されている。本研究では子宮内発育不全を伴う早産児におけるIGF-I関連遺伝子メチル化異常と成長発達予後との関連を究明することを目的とした。 順天堂大学医学部附属静岡病院で出生し、先天奇形や胎内感染などを認めない早産児(在胎週数32週未満)を対象とした。親権を有する保護者の同意が得られた児の、出生時の採血を行い、-80°Cで保存した。保存した血球からDNAを抽出したのち、抽出したDNAにバイサルファイト処理を行った。低身長症に対するGH治療の効果は多因子であり、エピジェネティクスも関与している。その中で、IGF-I遺伝子のP2 promoter領域のうち、CG-137がGH作用に密接に関与していると考えられている。IGF-I遺伝子のP2 promoter領域におけるCG-137を含む領域を、Methyltaq DiagenodeをTaq Polymeraseとして使用し、PCR増幅を行った。 現在NGSを用いて精密なメチル化率を解析中である。予備実験としてサンガー法による解析を行ったところ子宮内発育不全を伴う児では高いメチル化率(75%)が検出されている。 算定後に、在胎期間別出生体重標準値をもとに出生体重が10パーセンタイル未満の児をSGA群、10パーセンタイル以上の児をAGA群とし、出生時体格・退院時体格で相関関係を調べていく予定である。将来的には3歳児の発達検査との関連についても研究していく。
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