2019 Fiscal Year Annual Research Report
Expression of progesterone induced blocking factor (PIBF) in women with severe fetal growth restriction
Project/Area Number |
17K16310
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
大場 智洋 昭和大学, 医学部, 講師 (60439370)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | プロゲステロン |
Outline of Annual Research Achievements |
PIBF(progesterone induced blocking factor)は受精卵が着床する際に子宮内膜間質細胞に出現し、母児間の免疫をコントロールし、妊娠維持に役立っている。 胎児発育不全(FGR)の妊婦におけるPIBF(progesterone induced blocking factor)の母体血液、胎盤での局在を正常妊婦(胎児発育不全のない妊婦)をコントロールとし、比較した。母体血液はFGR6例、コントロール6例にウエスタンブロット(SDS-Page)を施行したところ、PIBFのBandが出現した。Bandの染色濃度をImage J解析ソフトで測定したところ、FGR症例で低下している傾向をしめした。胎盤では、PIBFの免疫染色を施行した。FGR13例、コントロール13例で行った。どちらも胎盤内の血管壁と脱落膜が染色された。Image J 解析ソフトを使用し、染色濃度を測定したところ、胎盤内の血管壁はFGRがコントロールに比較し低下していた。脱落膜はほぼ同じ濃度であると考えられた。 脱落膜の染色濃度に差がなかったことから、受精卵が子宮内腔に着床するときに発言するPIBFには差がない可能性がある。しかしながら、胎盤内や母体血液内のPIBFは低下していることから、妊娠中、母体、胎盤循環のPIBFは低下しており、そのことがサイトカインバランス(Th1/Th2)に影響を及ぼしている可能性があると考えられた。 今後論文発表の予定である。
|