2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the molecular mechanism about hydrocephalus
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17K16313
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中村 彰宏 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特別研究員(PD) (50750973)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | EFCAB1 / 脳形成 / Shh |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はこれまで成獣の脳組織について解析を行なってきたが、胎仔期、特に胎齢12・14・16日に対象を絞ることから始めた。その理由として、当該マウス(EFCAB1欠損マウス)では欠損マウスの交配により得られる産仔数が野生型マウスの半数以下(野生型マウス8匹前後に対し、欠損マウスでは3匹程度)になることや、ヘテロ欠損マウス間の交配で欠損型の仔が少ないことから遺伝子欠損マウスでの胎生致死が考えられ、解析の結果、胎齢14日目までは野生型の産仔数と有意な差は認められないが、胎齢16日目で遺伝子欠損母体内で生存している胎仔の数に野生型と比較し、有意に減少することから14-16日の間に死亡が考えられるためである。また、発生学的に脳組織の形成が胎齢12日頃であることを考慮した。 胎仔の解析についてはまず、リアルタイムPCRにより脳神経およびアストロサイトなど分化細胞特異的遺伝子(マーカー遺伝子)の発現と、本研究のターゲット分子であるEFCAB1について発現の解析を実施した。その結果、野生型マウスで胎齢12日からEFCAB1の発現が観察された。またマーカー遺伝子については遺伝子欠損マウスでソニックヘッジホッグ(Shh)遺伝子について発現の低下傾向がみられた。次にこれらの遺伝子について免疫組織化学染色によりタンパク質の局在をみた。成獣での染色結果から、大脳皮質の部分的な層構造の乱れが認められたことから大脳皮質の神経およびアストロサイト マーカーについて比較したが野生型と遺伝子欠損型マウス間に有意な差が認められるものはなかった。
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Research Products
(2 results)