2018 Fiscal Year Annual Research Report
Exmination of the role of FcgRIIB in dermatomyositis
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17K16330
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
沼田 夏希 金沢大学, 附属病院, 医員 (10756240)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 皮膚筋炎 / FcγRⅡB / B細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
皮膚筋炎患者のB細胞は活性化していることが予想される。理由として、皮膚筋炎以外の膠原病、例えば全身性エリテマトーデス、関節リウマチや全身性強皮症では、B細胞が活性化していることが報告されており、同じ膠原病に属する皮膚筋炎でもB細胞が活性化している可能性がある。B細胞の活性化機序として、B細胞上の抑制分子であるFcγRⅡBの発現の低下が考えられる。そのため皮膚筋炎におけるB細胞上のFcγRⅡBが、病態や疾患活動性のバイオマーカーとしての役割があるかを検討した。皮膚筋炎患者、健常人から末梢血を採取し、FcγRⅡB発現をフローサイトメトリー法、RT-PCR法により検討した。特にB細胞をnaiveB細胞、memoryB細胞(preswithed memory B細胞、double negative memory B細胞、switched memory B細胞)、plasmablastの3つのサブユニットに分類し、各々における発現の違いを検討したが、有意差な認めなかった。また、B細胞の活性化マーカー(CD80、86、95)の発現も検討したが、B細胞の活性化はみられず、FcγRⅡBとの相関もみられなかった。FcγRⅡB発現を発現高値群、低値群に分類し、臨床症状(CK値、Ald値、間質性肺炎の有無、悪性腫瘍の有無、抗体別(抗MDA5抗体、抗TIF1抗体、抗ARS抗体))との関連を調べたが、有意差は認めなかった。皮膚筋炎におけるB細胞上のFcγRⅡB発現が疾患活動性のバイオマーカーとなる可能性、またB細胞の活性化が病態の一つである事が明らかになれば、B細胞を標的とした治療が有効となる可能性があり、臨床的に意義があると考えたが今回の結果では予想した結果は得られなかった。
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