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2017 Fiscal Year Research-status Report

膠原病で検出された160kDaタンパクに対する自己抗体の抗原解析

Research Project

Project/Area Number 17K16331
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

藤木 明子  金沢大学, 医学系, 助教 (30746384)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2019-03-31
Keywords自己抗体 / SAFB / 膠原病
Outline of Annual Research Achievements

Lerner-Steitz法に準じ、アイソトープ標識ヒト培養細胞抽出物を用いた免疫沈降法によって血清中の自己抗体検出を行った。本法にはアイソトープを用いずにRNAの沈降をみるRNA-IPPと35S-メチオニンで標識したK562細胞抽出物を抗原とし免疫沈降するprotein-IPPがあり、それぞれ被検血清中のIgG結合プロテインAセファロース粒子と反応させ、形成された免疫複合物より、RNA-IPPはフェノール抽出し、尿素-ポリアクリルアミド電気泳動(PAGE)で免疫沈降を施行し、銀染色した後に判定する。Protein-IPPはSDS抽出し、SDS-PAGEで分画後、オートラジオグラフィーで分析する。
上記の方法で自己抗体の検索がなされた症例の中で、160kDa付近にバンドを形成している血清を選択、それらの血清を同時に流し、沈降ラインが同じであるかを確認した。ラージスケールで抗原を多量に生成した後、免疫染色によりバンドを可視化して切り出し、MS解析によりアミノ酸配列を解析し、蛋白の同定を行った。
抗原蛋白は、Scaffold attachment factor B(SAFB)と同定した。SAFBリコンビナント蛋白を購入し、免疫沈降法、ウエスタンブロット法、ELISA 法により、160kDa付近にバンドを形成していた血清中にある自己抗体の対応抗原はSAFBであることを確認した。また、抗SAFB抗体を購入し、免疫沈降―ウエスタンブロット法による確認も行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当科は有数な膠原病専門病院であり、多数のサンプル回収が可能である。また免疫沈降法についても、既に多施設からの膠原病症例で施行しており、実験機器がすべて研究室内に装備されていることなどより、スムーズな実験が可能である。

Strategy for Future Research Activity

当初の計画通り研究を遂行し、研究内容を一層深めていく。

Causes of Carryover

研究段階に応じて研究費を執行したため、当初見込んだ額とは異なったが、研究計画に変更はなく予定通り計画を遂行する。
160kDa付近にバンドを認めた症例において、それらの自己抗原が同一の自己抗原であるか確認するために、吸収試験(Immunodepletion)を行う。具体的にはProtein-IPPを用い、陽性血清 A にビーズを細胞と反応させ、残った上清液は新しい自己抗体の抗原を有さないため,その上清を陽性血清 B に注入し反応させる。もし同一の抗原性を有せば、血清 B の免疫沈降法は目的バンドが検出されないか、減弱していることにより確認可能である。発症年齢、基礎疾患、併存する自己抗体の有無、レイノー症状の有無、皮疹、間質性肺炎の有無、筋炎の有無、悪性腫瘍の有無などを確認し臨床症状の解析を行う。共通する基礎疾患など認めた際には、その疾患を有する患者血清を用いて、ELISA法にてスクリーニングを行う。
また、蛍光抗体法間接法で蛍光抗体のパターンを検討し、自己抗体がどの部位に局在するのかを確認する。

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Published: 2019-03-07  

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