2019 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of the novel treatment strategy for systemic sclerosis using anti-fibrotic compound.
Project/Area Number |
17K16333
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
小泉 遼 福井大学, 学術研究院医学系部門, 特別研究員 (10792088)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 全身性強皮症 / 分子標的治療薬 / 内服治療 / 抗線維化 / 線維芽細胞 / 皮膚 / 肺 / 腎臓 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々が独自のスクリーニング方法により分別した分子化合物HPH-15が、全身性強皮症の新規治療薬として有用な可能性について、2種類の強皮症モデルマウス(皮膚硬化型慢性GVHDモデルとMHC不一致マウス)に投与することで検証を行った。両強皮症マウスモデルにおいても、前年度のブレオマイシン誘導性強皮症モデルと同様にHPH-15の経口投与を行い、皮膚硬化型慢性GVHDモデルにおいては皮膚の線維化、MHC不一致マウスの骨髄移植によって生じた慢性GVHDの皮膚や肺の線維化をいずれも軽減させた。病理組織学的な検討では、病変部皮膚に浸潤するCD3陽性リンパ球数の減少に加え、M2マクロファージ数や筋線維芽細胞のマーカーであるalpha-SMAの発現細胞数が、コントロールマウスの皮膚に比べて顕著に減少していた。HPH-15を内服させた上記2種の疾患モデルマウスにおいて、線維化に関わるコラーゲン産生能や炎症性サイトカイン/ケモカインの発現量も減少していた。これらの結果から、HPH-15は強皮症モデルマウスの皮膚および肺の線維化を改善させることが示された。使用したモデルマウスの特殊性からも、HPH-15が他の皮膚硬化や線維化を呈する難治性皮膚疾患へも応用できる可能性があると推測された。さらに、同化合物の経口摂取期間中に有害事象は認められず、HPH-15の生体内における動態や代謝産物によって生じる不可避な臓器障害もないことから、ヒトへの投薬にトレースした際にも安全性が高い化合物であることが明らかとなった。
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[Journal Article] Cladophialophora bantiana infection mimicking neuromyelitis optica.2019
Author(s)
Enomoto S, Shigemi H, Kitazaki Y, Ikawa M, Yamamura O, Hamano T, Tai K, Iwasaki H, Koizumi H, Hasegawa M, Takeda K, Nakamoto.
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Journal Title
J Neurol Sci.
Volume: 399
Pages: 169-171
DOI
Peer Reviewed