2018 Fiscal Year Research-status Report
乾癬患者の紫外線療法によるTH17細胞及びアディポサイトカインへの効果
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17K16349
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
齋藤 稚代 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (10571507)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 紫外線療法 / 乾癬 / アディポサイトカイン / 制御性T細胞 / TH17 |
Outline of Annual Research Achievements |
UVBが免疫学的トレランスを誘導することは古くから広く知られており、そのメカニズムに関しても制御性T細胞の関与が報告されている。またPUVAバスによる免疫抑制効果に関しては、近年我々が乾癬患者の末梢血においてFoxP3陽性制御性T細胞を誘導し、この制御性T細胞の誘導が患者の臨床症状と反比例していることを明らかにした。紫外線は制御性T細胞の誘導によりTh17細胞の活性化を抑えると考えられるが、実際Th17細胞の誘導における紫外線の影響では末梢血Th17細胞がPUVA-bath治療後有意に減少していた。光線療法開始前と、光線療法後にficol-paque density gradient centrifugation によって末梢血単核を得た。CD4陽性細胞をMACSにて分離し、PMAおよびionomycineにて刺激したのち細胞内IL-17染色を行った。IL-21や22等についてもintracellular cytokine stainingにて検討し、Th17やTh22等の変化がどのように光線療法の治療効果に結びついているかの検討を行った。明らかな減少がみられるが、症例を増やして今後検討を行う必要がある。 光線療法前後における患者末梢血Th17細胞の変動をさらに症例数を増やして検討するために準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成29年12月から産休を取り、その後育児休暇を平成30年10月まで取得したため、進捗は遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
産休育児休暇で遅れたため、平成30年度に予定していた研究計画をすすめる。 乾癬患者におけるadipocytokineとそれに対する紫外線の影響の検討 乾癬の増悪因子として肥満が知られており乾癬患者のBody Mass Index (BMI)や耐糖能、LDLコレステロールなどを調べる。また患者血清を用いてELISA法によりadiponectin 、leptin、resistinなどのadipocytokineの血清濃度を調べる。得られたデータとPASI(Psoriasis associated Severity Index)を含めた乾癬の臨床症状との相関を検討する。 さらに紫外線治療を行った患者については紫外線療法前後の患者血清を用いてELISA法によりadiponectin、leptin、resistinなどのadipocytokineの血清濃度を調べる。光線療法によるPASIの改善とこれらadipocytokineの変動との相関を検討することにより紫外線治療がadipocytokineに及ぼす効果が明らかとなる。さらに近年leptin等のadipocytokineが制御性T細胞を減少せしめているとの報告もあり、Th17や制御性T細胞も同時に測定しadipocytokineと免疫との相関を探る。紫外線治療前後でも同様に検討し、Th17, 制御性T細胞とadipocytokineの相関を明らかにするとともに紫外線療法の新たなメカニズムの解明へ結びつくものと考えられる。
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Causes of Carryover |
平成29年12月から産休を取り、その後育児休暇を取得し平成30年10月に復帰した。 今後の研究の推進方策に記載したように、平成30年度に予定していたものを行う。 使用計画は昨年分を今年度、今年度分を来年度に使用する可能性がある。
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