2018 Fiscal Year Annual Research Report
IL-33R(+) cells and atopic dermatitis
Project/Area Number |
17K16356
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
永井 諒 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (30791545)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | IL-33 / 好塩基球 / アトピー性皮膚炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
IL-33はTh2サイトカイン産生を促す炎症性サイトカインである。研究代表者らのグループは表皮でIL-33を過剰に産生する遺伝子改変マウス(IL-33Tg)を樹立した。このマウスはアトピー性皮膚炎(AD)の症状を再現する新規ADの病態モデルであり、ILC2細胞が活性化する。喘息においてはILC2の活性化には好塩基球が 産生するIL-4が必須であること(Motomura Y, Immunity. 40(5):758-71, 2014)が報告されている。一方、ADなどの皮膚炎の発症における好塩基球の関与は不明で あり、皮膚炎におけるILC2の活性化に好塩基球が産生するIL-4が必要かどうかは分かっていなかった。従来HE染色で組織学的に好塩基球を判別するのは困難であったが、近年フローサイトメトリー技術にブレイクスルーがあり、ケラチノサイトなどの自家蛍光が分離可能となったため、末梢血中だけでなく皮膚炎内部の好塩基球をフローサイトメトリーで容易に判別できるようになった。そこで、新規AD病態モデルであるIL-33Tgマウスの皮膚炎局所において、フローサイトメーターを用いて、IL-4を産生する好塩基球(CD45+ DX5+ FceR1+ c-kit-)が増加していることを見いだした。さらに、好塩基球の特異的マーカーであるmmcp8が皮膚で上昇していることも判明した。IL-33TgマウスをRag2KOマウスと交配することでTh2細胞を消去してもなお、これらの皮膚への好塩基球の浸潤は変化が無かった。つまり、T細胞に頼らずとも、IL-33の過剰発現によって皮膚への好塩基球の浸潤が発症することが明らかになった。これらの研究成果は、The Journal of Investigative Dermatologyに受理され(2019/4/18付)、現在印刷中である。
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Research Products
(4 results)