2018 Fiscal Year Research-status Report
脳磁図(MEG)による自閉スペクトラム症の反復常同性とその制御機構の解明
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17K16370
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
杉本 篤言 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任講師 (40757556)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / 脳磁図(MEG) / 反復常同性課題 / 視線認知課題 |
Outline of Annual Research Achievements |
画像刺激提示ソフト「Presentation」を用い、被検者に選好刺激(被検者の好むものの画像)および非選好刺激(被検者の興味のない画像)さらにコントロールとしてのベースライン刺激(何か分からないぼやけた画像)を各20スライド提示し、これらをそれぞれ3ブロック、合計9ブロックの刺激を与える。PresentationからMEG装置へのトリガーアウトプットを出し、選好刺激提示時、非選好刺激提示時、ベースライン刺激提示時の脳磁場の反応をそれぞれ加算平均できるような反復常同性課題プログラムを作成した。さらにそれを画像解析ソフトSPM12を用いて、MRI撮像による位置情報との照合からMNE標準脳上に逆再構成し、経時的に表示できる環境を整えた。現在予備実験として、身内の被検者3名に測定を行っており、解析可能なデータが収集できることを確認している。 また、視線キュー(画面に提示されたヒトの顔の視線が動き、左右いずれかの方向を挿す、社会的な意味付けを持つ刺激となる)による方向指示と、矢印キュー(単なる矢印が左右いずれかの方向を挿す、社会的な意味付けを持たない刺激)による方向指示とに対して、指示に従って左右いずれかのターゲットを見たときの脳磁場の反応を測定できるように、赤外線視線追従装置EyeLinkとPresentationとMEG装置を連動させた視線認知課題プログラムを作成した。現在予備実験として身内の被検者2名に測定を行っており、解析可能なデータが収集できることを確認している。 今後、これらの課題を用いて被検者(患者群と定型発達群)のMEG測定を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の計画にあった反復常同性課題に加え、視線認知課題プログラムも作成して測定を行える状況を整備したため、実際の被検者の測定が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
残りの1年で被検者への測定およびデータの解析、知見の発表等を行う。
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Causes of Carryover |
当初計画されていた反復常同性課題プログラムに加え、視線認知課題プログラムも同時並行して作成したため、被検者の測定が遅れ、被検者測定時にかかる予算の使用が遅れている。次年度に被検者の行い、これを解消する。
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