2019 Fiscal Year Research-status Report
難治性精神疾患における抗NMDA受容体抗体と脳神経線維構造の関連について
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17K16390
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
千葉 悠平 横浜市立大学, 医学研究科, 客員講師 (50722500)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | NMDA受容体抗体 / 神経免疫 / MRI / DTI / 橋本脳症 / NPSLE |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、まず、MRI撮影体制を構築するために、当院放射線医学教室や、当院MRI室との連携が必要であった。当院の、3T MRIは、当科以外にも、いくつも の診療科が使用しているため、頻回の撮影を行うことは、時間的制約があり困難である。また、研究目的で、緊急の撮影を行うことは困難である。そのため、当 院神経免疫外来通院中で、すでに抗NR1、NR2抗体陽性であることがわかっている難治性精神疾患患者だけでなく、精神症状の出現に免疫学的異常が想定される NPSLE患者、橋本脳症患者、神経ベーチェット病患者を対象に加え、慢性期における、MRIを撮影することとした。これにより、対象患者の全体的機能を修正版 Rankin scaleで評価し、全体的な神経線維の平均拡散能との相関を検討した。平成30年令和元年度は、症例のリクルートをさらに継続し、同時に、MRI解析を行った。 また、令和元年度は、当院のデータだけでは、データが少ないため、公開データベースであるADNI研究データベースのアクセスを申請し承認を得た。これにより、MRI頭部画像データだけでなく、血清髄液の神経免疫関連バイオマーカーの利用も可能となった。データの併用利用を行う前に、ADNIデータの神経免疫関連の可能性を探るため予備的にデータ解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、MRIは延べ33例撮影している。3年間で50例を予定しているので、若干の遅れがあるが、MRIの画像解析も並行して開始している。継続して対象患者をリクルー トし、同時に解析を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度も、引き続き、対象患者のリクルートおよびMRI撮影を継続する。また、最終年度であるので、同時に結果の整理を行い、随時学会発表、論文作成を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
その他については、新規患者から、抗NR1、抗NR2抗体を測定する件数が少なかったため。また、現在対象者が少数であるため、費用が掛からなかった。また、検査を外注している国立静岡てんかんセンターと共同研究を行っているため、数件分、無料で抗体検査を行ってもらったため、費用がかからなかった。未使用分は、来年度に持ち越し、対象患者の抗体測定費用や、学会発表費用、論文投稿費用に充当する。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] レビー小体型認知症の早期症状の再考2019
Author(s)
宮崎秀仁, 勝瀬大海, 井出恵子, 千葉悠平, 青木直哉, 野口功一, 山口博行, 西尾友子, 山口和己, 佐伯隆史, 古川良子, 小田原俊成
Organizer
第115回日本精神神経学会学術総会
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