2017 Fiscal Year Research-status Report
アルツハイマー型認知症に伴う精神症状に関するドパミン・セロトニン神経の統合的検討
Project/Area Number |
17K16393
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
松岡 究 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (80613794)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ドパミントランスポーター / セロトニントランスポーター / 123I-FP-CIT / アルツハイマー型認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
アルツハイマー型認知症に伴う抑うつ症状や精神病症状は、ドパミン・セロトニン神経系との関連が注目されているが、両者を同時かつ統合的に検討した研究はない。我々は先行研究で、123I-FP-CIT SPECTを用いて両神経系を同時に評価する手法を確立してきた。本研究の目的は、我々の手法を用いた123I-FP-CIT SPECTにより、ドパミン・セロトニン神経系を統合的に評価し、MRI から得られる脳の構造的・機能的情報とあわせて検討することでアルツハイマー型認知症に伴う抑うつ症状や精神病症状のメカニズムや抗認知症薬の作用機序の解明を行うことである。それにより、これらの症状に関連した生物学的なバイオマーカーの同定や個々の患者の特性に応じた治療法の開発が期待できると考えられる。 平成29年度には、アルツハイマー型認知症患者や健常被験者のリクルートを行い、背景情報の聴取、認知症評価、神経心理学的評価、神経精神症状評価などの神経心理検査、123I-FP-CIT SPECTやMRIの撮像を行った。今後も目標組み入れ人数に向けてリクルートを継続する予定である。最終的には、これらの検査結果の統計解析を行い、アルツハイマー型認知症患者における疾患特異的なドパミン・セロトニン神経系の機能異常についての解析、アルツハイマー型認知症に伴う抑うつ症状・精神病症状とドパミン・セロトニン神経機能の関連についての解析、アルツハイマー型認知症に伴う抑うつ症状や精神病症状に対するドパミン・セロトニン神経機能を介した抗認知症薬の作用機序の検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目標組み入れ人数に向けて被験者のリクルートや背景情報の聴取、神経心理検査、123I-FP-CIT SPECTやMRIの撮像を行うことができており、概ね順調に研究を遂行できていると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度以降も引き続き目標組み入れ人数に向けてリクルートや背景情報の聴取、神経心理検査、123I-FP-CIT SPECTやMRIの撮像を行う予定である。最終的には、これらの検査結果の統計解析を行い、アルツハイマー型認知症患者における疾患特異的なドパミン・セロトニン神経系の機能異常についての解析、アルツハイマー型認知症に伴う抑うつ症状・精神病症状とドパミン・セロトニン神経機能の関連についての解析、アルツハイマー型認知症に伴う抑うつ症状や精神病症状に対するドパミン・セロトニン神経機能を介した抗認知症薬の作用機序の検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
(理由)研究進捗の変更に伴い、予算の使用状況が変更したため。 (使用計画)関連書籍や備品の購入、学会発表関連費用に使用する予定である。
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