2022 Fiscal Year Research-status Report
精神疾患患者の窒息事故を予測するための診断プロトコールの開発
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17K16399
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
石川 万里子 昭和大学, 歯学部, 兼任講師 (90783085)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 窒息 / 精神疾患 / プロトコール / 口腔機能 / 摂食嚥下 / 認知症 / うつ病 / 統合失調症 |
Outline of Annual Research Achievements |
不慮の事故における死亡は,2015年度における我が国の死因別死亡率の第6位と高い.その内訳は窒息が9806人と一番多く,その約半分が食品であった.精神疾患には認知症,統合失調症,うつ病等があり,患者は年々増加傾向で,特に認知症やうつ病が増加している.精神疾患患者の窒息の頻度は一般健常人に比べて極めて高く,30倍以上であったとの報告がある.精神疾患と嚥下障害との関連は深いにも関わらず,窒息を予防する評価法や対処法はほとんどなく,明確な予防策はない.窒息を予測することが可能となれば,日本の死亡率も減少させることが可能となると考えられる. 本研究は,精神疾患患者を対象とした,前向き調査による口腔内状態,摂食機能の関係を解析することで,窒息予測プロトコールの開発することを目的とした. 平成29年度に昭和大学医の倫理委員会より研究にあたり,承諾を得た.プロトコール開発の前段階として,患者の嚥下・機能の評価を行うアセスメントシートを作成し,評価する予定である. 2018年5月~2023年5月まで,産休育休を取得し研究中断している.そのため,昨年度は研究中断している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
産休育休により、研究を中断しているため生じた。研究再開後は予定通り、研究を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
アセスメントシートを実施していく.実施した患者のデータをもとに,窒息との関係が考えられる因子の抽出を行う.先行研究では精神疾患病棟の窒息患者の性差,原疾患,環境要因は分かっているが,口腔機能や摂食嚥下機能についてはまだわかっていないため,今後の検討課題である.アセスメントシートの結果をもとに窒息予測プロトコールを試作・実施し,再検討したうえでプロトコールの開発と導入を行う.
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Causes of Carryover |
研究中断していたため研究再開後使用していく。
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