2017 Fiscal Year Research-status Report
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17K16406
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
堀 輝 産業医科大学, 医学部, 講師 (50421334)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 就労 / 精神科リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は下記の2つの研究が主なものである。それぞれについて、本年度の実績を以下に記載する。①就労できない患者と就労可能患者においてその差異を明らかにする。エントリー時のデータ(背景情報、精神症状、神経認知機能障害、社会機能障害、モチベーション、生理学的所見、頭部画像所見、バイオロジカルマーカー、ドライビングシュミレーターを用いた運転技能)を比較する:この研究に関しては順調に進んでいると考えている。就労成功している患者とそうでない患者の2群における比較研究は60例近いエントリーができている。さらに統合失調症患者の就労に関連するような認知機能などの改善効果についての前向き研究も順調に進んでいる。40例の対象者に対して就労に関係する要因の改善効果について治療反応予測ができる可能性について検討して現在解析中である。問題点としてはドライビングシュミレーターを用いた運転技能の検討及びMRIによる画像撮影を行えている症例が少ない点が現時点での課題ではないかと考えている。②就労できない患者の要因に介入を行うことで就労成功へ導くことが可能かを明らかにする(未就労中の患者を対象とした前向きRCTを予定している):こちらの研究は上記研究結果からプロトコール作成を行うため実際には現時点では開始されていないが、来年度プロトコール作成、倫理委員会の承認を得るための準備を行っているところである。来年度以降に研究開始予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
事前に研究体制を十分に整えていたことや患者エントリーをしやすい状況を作っていたことが要因だと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は現在の症例集積を行うとともに、解析をおこなう。 また、学会発表なども積極的に行っていきたい。 さらに2つ目の無作為化割り付け試験の実施に向けたプロトコールの作成を行っていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
学会発表等を行う予定だったが、本年度は学会発表に至らなかったため、旅費などの支出に使用額の差異が生じた。 来年度以降に積極的に発表や論文公表などを行っていきたいと考えている。
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