2018 Fiscal Year Research-status Report
CTやMRIにおける造影剤のDNA損傷に対する影響の検討
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17K16444
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
福本 航 広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 特任助教 (00726870)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | DNA損傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
過去の研究では、ヨード造影剤の使用することでCTの放射線被曝によるDNA損傷が増幅されることが明らかになっている。しかしながら、MRIで使用されるガドリニウム造影剤の放射線被曝によるDNA損傷への影響については明らかになっていない。平成30年度は、ヨード造影剤とガドリニウム造影剤の放射線被曝によるDNA損傷に与える影響について検討した。 1人のボランティアから8ml採血し、各1mlの検体を以下のように8検体作成した。①コントロール②ヨード造影剤のみ③ガドリニウム造影剤(低濃度)のみ④ガドリニウム造影剤(高濃度のみ)⑤コントロール+CT⑥ヨード造影剤+CT⑦ガドリニウム造影剤(低濃度)+CT⑧ガドリニウム造影剤(高濃度のみ)+CTとした。 CTの放射線量は放射線被曝の指標の1つであるCTDI(CT dose index)が約40mGyとなるように決定した。これは肝臓のdynamic CTの線量を想定した。造影剤量については過去の研究を参照し、ヨード造影剤は0.03mL、ガドリニウム造影(低濃度)は0.003ml、ガドリニウム造影(高濃度)は0.03mlとした。 上記の8検体についてDNA損傷のマーカーであるγ‐H2AXを現在測定、解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成30年度は4月から8月までオランダのRadboud大学に短期留学しており、実験を進めることができなかったため、当初の計画より遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、実験で得られたサンプル内のγ‐H2AXの測定、解析を行う予定である。また、造影剤の量や濃度、種類についても必要に応じて追加実験を行う予定である。
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Causes of Carryover |
平成30年度は海外留学しており、実験が進まなかったため、消耗品などの出費が少なかった。
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