2019 Fiscal Year Annual Research Report
Influence of different CT and MRI contrast materials on the induction of DNA damage
Project/Area Number |
17K16444
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
福本 航 広島大学, 医系科学研究科(医), 特任助教 (00726870)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | DNA損傷 / 造影剤 / CT |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、これまでのin vitro実験の結果を確認するため、In vivoの追加実験を行った。In vivoの追加実験としては、心臓アブレーション治療のために心臓CTが撮影された39人を対象として、CT前後で採血し、DNA損傷の生物学的指標であるγ-H2AX数と染色体異常(Chromosome aberrations)数を測定し、造影剤の違いがDNA損傷に与える影響について検討した。使用した造影剤は、イオメプロール=13人、イオパミドール=20人、イオプロミド=6人の3種類であった。 In vivoの追加実験では、造影CTによりDNA損傷が増加することが示唆されたが、使用した3種類の造影剤で、γ-H2AX数と染色体異常(Chromosome aberrations)数に有意な差は認められなかった。 今回我々は、造影剤の違いがDNA損傷に与える影響について調べため、In vitroとIn vivo実験を行った。過去の報告のごとく、CTではヨード造影剤を使用することにより、DNA損傷が増幅する可能性があることが示唆されたが、造影剤の違いによるDNA損傷の差は認められなかった。 今回の実験では、γ-H2AX数や染色体異常(Chromosome aberrations)数の測定は、莫大な時間と手間がかかるため、短期間で多くの検体を処理することが困難であり、検体数を増やすことができなかった。検体数をさらに増やして、検証することが今後の課題である。
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